22話 罰せられるもの ページ24
後ろの方で、太鼓鐘達の声が聞こえる。
肩に深く突き刺さっている刃を抜かせまいと、右手で強く握り占めた。
肩と同じように、自身の血が腕を伝って畳に染み込む。
「そなた...！」
『...これで、ちょっとは話聞くだろ？』
「主様！」
「なんて無茶を...」
にやりとほくそ笑む私に、三日月は信じられないと言ったように顔を歪める。
私の行動が予想できなかったのか、周りで様子を伺っていた刀剣たちにも動揺が広がっていた。
「...無礼者め、放さぬか」
『放したら、私の話聞いてくれないじゃん』
引き抜こうと柄を握る手に力を込める三日月。
その形良い眉が、怒りで歪んだ。
私も抜かれまいと、刀身を握る手に力を入れる。
『一つ聞く』
ここに来てからずっと違和感を感じていた。
始めはコレが何なのか分からず、心の中に押し留めていたその違和感...三日月をこの身に受けて、やっとはっきりした。
『...あんた、自分の主を斬ったのか？』
＿＿＿この本丸からは、審神者の気配がしない
「...それは、」
「三日月さんは悪くありません！」
口籠る三日月に何処に隠れていたのか、前田藤四郎が彼の前で両手を広げた。
その左隣で平野藤四郎が、前田の腕を掴んで引き戻そうとしている。
これには私も三日月も、ポカンと口を開けるだけであった。
「前田、戻りましょう...！」
「僕のせいなんです！
僕の為に、三日月さんは...！！」
「前田...」
平野の腕を振り払い、私の服を掴んで必死に訴えかける前田。
その目には涙が浮かんでいた。
『...本当なの？』
「...はい」
遂には声を上げて泣き始める彼を、私は抱き寄せてその頭を撫でつける。
所々に切り傷があるのを確認した。
隣でおろおろしている平野に、彼の話は事実なのかを問い掛けた。
平野は目を伏せ、こくりと頷く。
「...人の子よ、罰せられるのは俺だけで良い。
皆には手を出さないでくれ」
＿＿＿傷付くのは、俺だけで良い
私は、何も言えなかった。
・
「竜堂さん！無事ですか！？」
「竜堂！」
『おお！メガネボーイ！』
「主様？何処を見てるのですか？
説教はまだ終わっていませんよ？」
明石と亀甲が刀剣たちに手当てを施していくのを余所に、私は正座させられていた。
正座と言えども右足が折れているため、そちらの足は前に投げ出しているのだが。
前方には仁王立ちをした物吉と太鼓鐘がおり、どちらも笑っていた。
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ハルヒ(プロフ) - 臨兵闘者皆陣烈在前…アカン妖界ナビ・ルナしか浮かばんかった…そしてこの小説がとても好きです…ゆっくりでいいので更新待ってます…杏仁豆腐さん大好きです…(*￣ii￣)ﾊﾅｼﾞﾌﾞｫｫｫ← (2017年11月28日 14時) (
レス) id: 852ed5590a (このIDを非表示/違反報告)
杏仁豆腐(携帯)(プロフ) - アッシュさん» その点に関しては申し訳ありませんでした。只今設定の方を載せましたので、何か不便な点がございましたら言ってください。 (2017年11月6日 22時) (レス) id: c00500378b (このIDを非表示/違反報告)
アッシュ(プロフ) - 設定無いのですか？初っ端から話が始まって何が何だか分からないです… (2017年11月6日 21時) (レス) id: 780afa92f9 (このIDを非表示/違反報告)
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