愛してほしかった (ページ40)

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Aちゃ…Aの部屋から出て行って、向かいの壁によしかかっていたのは…"ぼのに"。

じゃなくて、いつだかぶりに会うスアちゃんだった。

何故だか変に安心しちゃって、その時にお腹がぐうってなる。

照れくさくなってお互いに笑っちゃって。

早く帰ろうなんて思ってたら、待ってください、って止められる。

その時に身体のふらついたスアちゃんを、そっと支えた。

「あ……ごめんね、大丈夫？」

顔を真っ赤に染めて、俺の服をギュって掴む。

「ジュンフィさん。」

「ん？」

「付き合ってください。」

…付き合う？

「…え？」

「私、一目惚れだったんです。」

今日じゃなくて、会った時から。

「…」

「身体が弱いから、ジュンフィさんに迷惑かけるかもしれません。でも、ジュンフィさんがとても好きです。」

泣きそうな顔をしてるスアちゃんの頭を撫でる。

そうしたら、もっと目が潤んじゃったけど。

「Aちゃんも、良い人だけど…これからは、私の事も知って下さい。」

今はその切実な思いに答える気力がないよ…なんて。

「うん。ありがとう。」

言えなかった。言いたくなかった。

今の俺は、愛情に飢えてた。