あなたが主夫 3

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「ごめんね、また…。頼っちゃって。」


目の前にいるのはハオ。



図書館と言っても、机の上には本ではなく私に課せられた課題。



ハオは私の空白多めなソレを手に取って、苦笑いしている。



「うん。大分前にこういうの終わらせておいたから、大丈夫。」



…なんでこの人が同じ人間なんだろう？



私の計画の無さは一体…？



「こんなはずじゃなかったんだけどさ、色々あって。」



自分のかこつけに情けなくなる。



「Aには俺がいるじゃん。良い資料とかなら教えられるよ？」



サラッと言うハオに、ときめきを感じた。


言った通り、私の志望企業に合わせて、資料を出してくれる。


私が見つけられなかったものまで次々と出してくる。


私はそれを借りるだけ…。
これって私の就活だよね？って聞きたくなるくらいに。



「……実は裏社会の情報屋…とか？」



課題をしている私を他所に、本を読んでいたハオは私の言葉にえ？って微笑んだ。


…微笑んだ。


…微笑んだ顔に、見惚れた。


…一目惚れの感覚？



「……私、ハオの事好きかもしれない。」


頼りになるし、落ち着くし、綺麗だから。



「そうなの？」


ん？アレ、ちょっと…？
…これって…相当やばいよね。



イルミネーション事件で反省したじゃん、好きなんて誰にもかんでも簡単に言ったらだめでしょうがっ！


あーやらかした、やらかした、やらかした！


自分1人で葛藤している。



でも、ハオの反応は予想外のものだった。



「嬉しい。」



「あ、そういうのじゃなくて…。」



慌てる私に何？って首を傾げる。



ダメだ、沼に落ちる…。



落ち着けA。あんたはこんな人じゃなかったはず…。



「…仲良く2人で、たのしそーだね。」



私を沼から救出したのは…。



他の誰でもない、ミンギュだった。

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