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「A。一緒に読んで。」
……え"？
「はい？赤ちゃんなんでちゅか？」
「…チッ。」
あれ…。これは…私のせい？
赤ちゃん言葉にはさすがの私も言っちゃまずかったかな、なんて思ったから、言い直す。
「…一緒に読んであげましょーか？」
「何、その言い方。」
「じゃあ読まないっ。」
「読んで。」
「はっきりしてよ！」
「だから読んでって！」
「良いけどさ…。女の子はミンギュの為に自分の時間使って書いたのに。」
「ラブレターって困るんだよ。処理とか…あと気持ち重いし。」
「……書かれた事のない人間の身にでもなってくれよ。」
心の底からごめんなさい。女の子たち。
結局1人だったら読まないとか言うから、カレーを食べたあとに一緒に読んだ。
「私は、ミンギュくんの事をずっと見てました。来る日も来る日もずっと見てました。ずっと追ってきました……。ミンギュってアイドルしてんの？」
「じゃあAはアイドルに家事やらせてんの？」
「…」
私の顔のすぐ隣から手紙を覗くミンギュは、普段よりも整ってみえて、そりゃモテるわと感心した。
距離感近いの意識してるのか、この人は。
まあモテる人はモテる分経験値もあるから、ラブレターに苦い思い出があるのもなんとなく分かる。
ただ純粋にかっこいいとか、好きとかいう言葉には笑っちゃってるから、実は嬉しかったりして。
「…何ニヤニヤしてんの。」
「してないし。」
「してるから言ってる。」
「…食器洗ったら？」
またため息をつかれた。
ミンギュが顎を乗せていた私の肩が軽くなると共に、冷えていく。
…変なの。
でもこれからは、やっぱりラブレターを受け取らないかな。ミンギュのラブレターを読むって罪悪感に勝てる気がしないし、何より平和が保たれなさそうだから。
…断る。
『仲良くない』って言葉を味方につけて。
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エギのなめこ(プロフ) - yaokikay1127さん» コメントありがとうございます！とても感動しました！これからも精一杯頑張りますね。 (2020年5月27日 23時) (
レス) id: 9c53f22dce (このIDを非表示/違反報告)
yaokikay1127(プロフ) - めちゃめちゃ面白いです！更新楽しみにしてます(^^) (2020年5月27日 22時) (レス) id: 96133720cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エギのなめこ | 作成日時：2020年5月26日 23時
