戦争屋 ページ9
【リクエスト】
___ドガァアッ!!
厳重な扉が蹴り破られ
派手に破片が飛び散った
振り上げた足を下ろし
冥土の土産とでも言いたげに、一人一人銃弾をプレゼントされた
『ど〜もぉ、おはこんばんにちはぁ』
野蛮な入室に反して優雅にお辞儀をし
少し血を浴びた頬を持ち上げて、上っ面だけで笑った
「まッ待ってくれ!!お前ら傭兵みたいなもんだろ?!向こうの倍の金を出す!!」
『あ、本当に?』
戦場の真っ只中だというのにあっさりと銃を下ろした
そんな簡単に下ろしていいのか
何を考えているのか分からない
血に混じり冷や汗が流れた
「ほ、本当だ!いくらだ!!いくら欲しいッ!!」
『ん〜っと、取り敢えず私たち2BROと、武器提供のメロさんに情報屋のチンさんでしょ?三人称も関わってんだよね』
「は?」
『2BROを雇って戦況を変えたいってんだから、それなりの額がなくっちゃね?』
「そッそんなに用意できない!!」
___パンッ
「あ"ぁッ!ふ、ぐ…」
乾いた音と共に、太ももの辺りに熱が走った
思わずうずくまるが、強引に体を起こされ
撃たれた部分をなんの躊躇いもなくグリグリと圧迫される
『だ〜いじょうぶ、骨には当たってないからさ』
激痛に意識を飛ばしそうになるが
目を歪めるその表情が、心底楽しんでいた
現在進行形で、こっちは生かされている
『私たちは無償で戦場に立ってるわけじゃないんでね、貴方の安い命と違ってこっちの体には価値がある』
「はあ"ッ…ゔ、ぐぅ…ッ!!」
『いいねぇ、これで意識を失わないなんて、流石同業者とでも言うべきかな』
時間稼ぎなんて出来ない、通用しない
はやく、援軍を…
『雇いたいならそれ相応の額を出せって言ったけど、本当は貴方以外の人間は生きてないんだよね』
「……は、はハ、最初か、ら…要求、な、んて」
流石、【戦争屋】とまで呼ばれるわけだ
あまりにも一方的な殺戮だった
人間なんて、そんな器じゃ収まらない
コイツらは…
『思ったより時間かかったなぁ、予定だと2時間くらいだったのに』
___ザザッザ
「意外と多かったねー!弾足りないかと思った!」
「時間はかかったが、案外楽だったろ」
「はいはい撤収するよ〜次のお客様が待ってるからね」
「忙しぃ〜!!」
『もうかりまっか〜』
「ぼちぼちでんな〜」
『あ、忘れてた…それじゃあ、またな』
コイツらは…バケモノだ
___パンッ
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まるごと林檎。 - 小心者さん» はあっ……好きぃッ……(昇天) (2018年10月25日 21時) (レス) id: e18209129a (このIDを非表示/違反報告)
ナベ子(プロフ) - 小心者さん» 末者と小心者さんが本当に大好きです……ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙………好き>†┏┛墓┗┓† (2018年10月23日 21時) (レス) id: 7511a89e9e (このIDを非表示/違反報告)
小心者(プロフ) - まるごと林檎。さん» Thank youリスナー愛してるぜ (2018年10月23日 15時) (レス) id: 7219828e63 (このIDを非表示/違反報告)
まるごと林檎。 - 小心者さん» なぬっ!?わがはいは末者ちゃんと2BRO.と小心者ちゃんが大好きだあぁぁぁ!!いつもありがとうございますんッ (2018年10月23日 13時) (レス) id: e18209129a (このIDを非表示/違反報告)
小心者(プロフ) - 大沢雅さん» いやん嬉しい!私も好きです! (2018年10月23日 7時) (レス) id: 0f711932a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小心者 | 作成日時:2018年8月28日 21時