二度寝 ページ34
.
『………』
末者は床に伏していた
ベッドや布団の上ではなく
本当に床に倒れ込んでいた
朝ご飯を作ろうと出てきたはいいが
テーブルに腰を強打し
すっ転んで床に倒れ伏したのだ
そして今はいじけている真っ最中
「うおっ、お前こんなところで寝てたら踏んじまうだろ」
『…兄さん』
珍しく朝早く起きてきた兄者が第一発見者だ
背の高い兄者は危うく床にいる末者を踏みそうになったが
ギリギリで気づくことができた
「なにしてんの」
『いや…特になにも』
「そ、あ〜朝飯ねぇじゃん」
『…ちょっといろいろ魔が差したもので』
「ふ〜ん、ふぁ…ならもうひと眠りするか」
テーブルに朝ご飯が無いことが分かると
そそくさと踵を返し寝室に行く
その間に
「よいしょ」
『うえぇ』
「情けねぇ声だな」
床に伏している末者を抱き上げた
情けない声に笑いながら
よろける事なく真っ直ぐと歩き出す
『二度寝すんのぉ…？』
「そー、俺と一緒に二度寝しようぜ」
寝起きでいつもより緩く、甘い声で誘われた
それで既に二度寝しようと思うのだが
眠たそうな兄者を見ていると、つられて眠くなってくる
『抱き枕には最適でしょうなぁ』
「そうだなぁ、お前はあったかいからなぁ」
抱っこされたまま無抵抗で誘いにのる
むしろいじけているので腕も足も絡めてホールドしている
兄者は特に気にせずそのまま連れていく
「とうちゃ〜く」
『兄さんのベッドは広いなぁ』
「じゃないと入らないからねぇ」
優しく下ろしてから
つめてつめてと一緒に布団の中に入る
子供体温にホッコリしながら微睡む
「おやすみ〜すえじゃ〜…」
『おやすみ〜兄さん』
いじけていたのをやめ
あっという間に眠りについた
「はぁん？」
後に弟者が一緒に寝る二人を発見し
少し拗ねて無理矢理ベッドに乗り込み
末者を真ん中にする様にして三人で川の字で寝ることになった
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 181人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まるごと林檎。 - 小心者さん» はあっ……好きぃｯ……(昇天) (2018年10月25日 21時) (
レス) id: e18209129a (このIDを非表示/違反報告)
ナベ子(プロフ) - 小心者さん» 末者と小心者さんが本当に大好きです……ｧﾞｧﾞｧﾞｧﾞｧﾞｧﾞｧﾞｧﾞｧﾞｧﾞｧﾞｧﾞｧﾞ………好き>†┏┛墓┗┓† (2018年10月23日 21時) (レス) id: 7511a89e9e (このIDを非表示/違反報告)
小心者(プロフ) - まるごと林檎。さん» Thank youリスナー愛してるぜ (2018年10月23日 15時) (レス) id: 7219828e63 (このIDを非表示/違反報告)
まるごと林檎。 - 小心者さん» なぬっ！？わがはいは末者ちゃんと2BRO.と小心者ちゃんが大好きだあぁぁぁ！！いつもありがとうございますんッ (2018年10月23日 13時) (レス) id: e18209129a (このIDを非表示/違反報告)
小心者(プロフ) - 大沢雅さん» いやん嬉しい！私も好きです！ (2018年10月23日 7時) (レス) id: 0f711932a2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：小心者 | 作成日時：2018年8月28日 21時
