2BROには末者がいるんだよ

危険な領域 ページ2

【リクエスト】


禁断の恋というのは種類がある

会社の上司

友達の彼

先生と生徒


ここにも

その世間的に良しとされない歪んだ愛が

確かにあった



「なんだ、まだ残ってたのか」


『あ、先生』



どこか嬉しそうにこちらを見つめ

カツカツと靴を鳴らし

腕を伸ばせば届く距離まで近づいてくる



「どうした？俺でも待ってたか？」


『いえ、兄を待ってました』


「お前ら双子は本当に仲が良いなぁ、羨ましいよ」


『えぇ、誰よりも仲良しですから』



にっこりとわざとらしい笑顔で答える

私は鈍感ではない

この人がどんな感情で私に話しかけているのか知っている

困ったなぁ



「ん？何か困ったことがあったらなんでも相談していいんだぞ」



ついに腕を伸ばしてきて肩を掴まれた

貴方のせいで困ってるとは流石に言えない

先生と生徒とは実に面倒な関係だ



「教師としては生徒の頼りになる存在になりたいんだよ」



セクハラしておきながら脅して口封じとか

成績ネタに関係迫るとか

そんな噂が生徒の中で広まっているとは知らないんだろうね

まぁ女子生徒が転校していなくなった話があるから本当だと思う


どうしようか

誰もいない



「だからさ」



その性 欲を持て余してる目をやめてほしい

気持ち悪い

触らないで



「そのためにはまず君が先生のことを信頼してくれないと「あっれー？せんせーセクハラですかぁ？」


『あっ』



耳によく通る

ずっとずっと聞き慣れた

いつでも助けてくれる声



「あ〜あ、こんなに怯えさせて、いよいよ本格的なセクシャルハラスメントってやつですか？」


「お、お前ッ？！冗談だからな！！勘違いして変な噂流さないでくれよ、なっな？」



直球な言い方に慌ててる

そんな必死に弁解しなくても手遅れなのに



「うちの妹がそんな軽薄な女に見えますか？」


「そ…そうだな」


「寧ろ変な噂は俺が流すんで安心してください！！」



ゲッスいなぁ〜

いい顔してる

だけど

凄くカッコイイ



「そ、そういうくだらないことをしている暇があったら！」


「で、さっきの映像と音声、バッチリレコーディングしてあるわけですけど…」



容赦ないな

私のこと問題児とか言うわりにはそっちだって同じでしょ

流石双子



『ありがとう』


「もうあの先生に近づいたらダメだからね」


『あっちから迫ってきたんだもん』


「はぁ〜！これだからモテる奴は！！」


『…本当に、ありがとう』


「……うん！」


.

一体どちらが→←教えて！末者ちゃん！

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