2BROには末者？いますとも！

年の差兄妹 ページ20

【リクエスト】


カーテンの隙間からあまく光が差している

シーツに散らばっている髪が

朝日を受けて朱鷺色に輝く



弟「朝だよ」


『…ん……』


弟「もう、高校生でしょ？」


『…んー、』


弟「聞いてるの？ほら！起きて！！」



ぺいっと布団を引き剥がして寝坊助な妹を起こす

薄っすらと瞳を開き、流し目でこちらを探す仕草は

ぞくっとするほど艶かしい



弟「……遅刻するよ？」


『…お兄ちゃん、おはよう』


弟「おはよう、はやく着替えなさいね」



まだ寝ぼけ眼である妹に制服を渡す

いつまで経っても甘えたで可愛い妹

自立させなきゃと思いつつもついつい甘やかしてしまう



弟「ちょっ？！まだ俺いるから！！」


『…別にいいよ？』


弟「俺が気まずい！！」



普通に着替えだすから、慌てて部屋を出る

年の差があるせいか兄を異性としてあまり扱わない

スタイルが良いのだから気を付けてほしい



兄「あいつ起きた？」


弟「あぁ、うん、起こしたよ」


兄「相変わらずか？」


弟「まぁね」



小さな頃からずっと起こし続けている

兄妹としてのスキンシップを大切にしたいらしい

思春期…じゃないの？

反抗期とかもなかったような…



『おはよう、兄さん』


兄「おはよう寝坊助、遅刻するぞ？」


『…車で送って？』


兄「お前この前もそう言ってたろ」



ねだるように座っている兄者に正面から抱きつく

制服のリボンを綺麗に結び直すのは兄者の日課といっていいかもしれない

弟者はこの結果を知っている



『だって私お昼は学校だし、夜は兄さん達お仕事でしょ？話すタイミングが無いっていうか、もっと話さない？』


兄「………はぁー…」



深〜いため息をついて天井を仰ぐ

両腕はしっかり妹を支えている



兄「…はやく準備してこい」


『ありがとう兄さん！大好き！』


兄「…俺もだよ」



ぎゅーっとハグをしパタパタと部屋へ走っていった

またか、と兄を見つめる



弟「完全敗北」


兄「困った妹だよ」


弟「とか言って、嬉しかったでしょ？」


兄「あんな可愛いこと言われたらなぁ？」


弟「今日も俺達の妹は可愛いね」



いくつになっても変わらない

可愛い俺達の妹

甘え上手のおねだり上手


おついちも甘々で、服やゲームなどを貢いでいた

おついち曰く



お「あの年であの素直さはヤバイ、可愛い、娘みたい」



ついに娘まで昇格している

これまで貢いだ物は数知らず

大人達の心をガッチリ掴んでいた


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