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『あかりちゃんて、意外とハッキリしてんだなー。
もっと女の子女の子してるかと思ったけど。
俺は別にこだわらないから、お前が食べたいやつ、つまんだら?』
「…うん。ありがと…。
俺、面倒くさいね…。あかりとは全然違う…。」
俺の心の中を読まれた気がして
あくまで自然体を装いフォローした。…つもり。
『そりゃそうだろ?
お前は光なんだから。比べる必要ないだろ。
ま、そういうことで悩むのも若者の特権だな笑』
「…やぶ、ジジ臭い笑」
『おいっ!!笑』
「でも、やぶ…、ありがとう。いつも。
お前の言葉に俺は救われてる…。」
『はは。何だよ、改まって。
照れるじゃん。
それより早く注文しよーぜ?笑』
「だな?笑」
シェアなんて本当は照れくさかったけど、
光が美味しそうに、嬉しそうに食べるから
そんなことはいつの間にかどうでもよくなって、
光の笑顔を守ってやりたいなぁ…
なんて思ったりして…。
俺は親か??笑
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食事の後、駅までの道。
待ち合わせした公園の前を通りかかる。
公園から学校へ延びる桜並木。
今は葉桜並木道だけど。
この先の桜の木の下であかりちゃんと
出会って、今、同じ顔の双子の弟の光と歩いてるって、どんな縁だよ。
学校へと続く並木道の上り坂を眺めながら
物思いにふけっていると、
光が口を開いた。
「ここの桜並木素敵だよね?
毎年春が待ち遠しいんだ。」
並木道を見上げる光の横顔に
桜の下で出会ったあの時の光景が
オーバーラップした。
同じ顔だから…
そう思う自分と
もしかしたら、あの時の桜人は
光なのかもしれない…
ふたつの思いが俺の中に湧いて出てきた。
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伊野山ヒカルコ(プロフ) - ねね子さん» ねね子さん、ありがとうございます!!自分でももどかしくて笑。でも、このもどかしさのまま突っ走っていきたいと思います。それにしてもねね子さんにそんなに褒められると照れちゃいますよ。そのお言葉に見合う作品に近づけるよう頑張ります! (2018年9月24日 12時) (レス) id: 326c11dd58 (このIDを非表示/違反報告)
ねね子(プロフ) - も〜ど〜か〜し〜!!でも、もどかしいの好き〜っ!はぁ、すれ違いが切ないよぉ。光くんが儚くて脆くて消えてしまいそうで素敵…感嘆のため息。私には出せない世界観とキャラの雰囲気。すごい好きです。あ〜、あきらめないで薮ちゃん!栞の日付も気になります…o(^-^)o (2018年9月23日 22時) (レス) id: c981404cfd (このIDを非表示/違反報告)
伊野山ヒカルコ(プロフ) - ねね子さん» ねね子さん、コメントありがとうございます。ねね子さんから感想頂けてとても嬉しいです。もどかしいと感じて貰えて嬉しかったです。狙いでしたので。ねね子さんに読んで貰ってる!と思うと俄然やる気がみなぎってきました!長くなりますが、お付き合いください! (2018年9月15日 23時) (レス) id: 326c11dd58 (このIDを非表示/違反報告)
ねね子(プロフ) - こういう切なくてもどかしお話を読むの好きです♪ わたしの書く光くんは男らしい系だけど、ヒカルコさんの光くんは儚くて脆くて護ってあげたくなります(>_<)。続きがめっちゃ気になる。楽しみにしています(*^O^*) (2018年9月15日 22時) (レス) id: c981404cfd (このIDを非表示/違反報告)
伊野山ヒカルコ(プロフ) - Chacoさん» Chacoさん、コメントありがとうございます!勿体無いお言葉、恐縮ですが、とても嬉しいです。更新頑張ります!感情や行動に理由付けしたいので、まどろっこしい部分があるかと思いますが、どうか今後ともお付き合い下さいませ。 (2018年7月20日 23時) (レス) id: 326c11dd58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:伊野山ヒカルコ | 作成日時:2018年4月1日 14時