天才は今日も音を彩る2【アイナナ】 (ページ9)

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56話ページ9

貴方side

「………」

ここ数日、MEZZO"の新曲を考えてるんだけど…

難しくない？

恋のうたなんてあまり作ったことないし、なんせ…

「恋とかしたことないからわかんない…」

紡「？どうかしましたか？」

「紡ちゃん…。いや、私恋したことないなぁって」

紡「え！？Aさん、恋したことないんですか！？」

「う、うん…。人を好きになるとかよく分かんなくて…」

紡「そうだったんですね…。初耳です…」

うーん、ここでうじうじしててもなァ…

「今日って、確か仕事なかったよね？」

紡「はい。今日は、IDOLiSH7全員オフなのでマネージャー業はないです」

「じゃぁ、ちょっと私、出掛けてくるね」

気分転換もかねて違う場所で考えてみよ…

紡「わかりました！」

・

しばらく歩いていると＿＿＿＿

「お、ここオシャレなカフェだな…。…ここに入ろ…」

カランカランカランと音を立てて中に入ると、こじんまりとしているけど、どこかオシャレなお店だった。

店員「いらっしゃいませー、ご注文は？」

「じゃぁ、コーヒーを1つ」

店員「かしこましましたー」

店員が去ったのをみて、ノートを取り出す。

そのページはまだ真っ白のまま…。

「私…引き受けたのはいいけど、大丈夫かな…」

MEZZO"の過去の曲、『miss you…』とか聞いてるけど全く浮かばない…

「『miss you…』バリバリ悲しい恋の歌だもんなぁ…」

今回は、悲しい曲じゃないものを作りたい…

なんせ、今回のドラマの台本読んだけど、悲しいって訳じゃなかったしね。

店員「おまたせしましたー、コーヒーです」

「ありがとうございます」

出来たばかりのコーヒーは、香りもよく、とても美味しかった。

美味しいのはいいんだけど…

「全く浮かばない…」

どうしよ…

そう嘆いていると＿＿＿＿

??「何してるんですか？ここで」