天才は今日も音を彩る2【アイナナ】 (ページ15)

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62話ページ15

貴方side

百｢ごめんね。ユキが｣

｢大丈夫です。Re:valeさんには、本当にいつもお気遣い頂いて…｣

百｢そんな事ないよー！…あと、A！タメでいいよ！オレもタメにしてるし！｣

｢え…でも…｣

失礼なんじゃ……

百｢百ちゃんがいいって言ってるの！ね？お願い！｣

そんなチワワの目のように、うるうるしないで…

｢わかりま、、わかった…｣

百｢ありがとー！｣

｢でも、どうしてそんなに、IDOLiSH7のこと気にしてくれるの？｣

百｢好きだからだよ！あの子たちが！……まあ、Aが、いるからってとこもあるんだけどね～w｣

｢？？｣

どういうこと？？

百さんの言っている意味がわからず、首を傾げた。

百｢(こりゃ分かってないな…)なんでもないよwwIDOLiSH7はさ、テレビで見てて、応援したくなった。だから応援してんだ。完璧を目指すTRIGGERも好き。TRIGGERも、一生懸命なIDOLiSH7も、頑張れ、頑張れって応援したくなる。IDOLiSH7、冠番組始まって、ファンの数も増えてったろ？｣

｢うん、おかげ様で。日に日に増えていってるよ｣

百｢よかった！みんなの人気が急上昇してる今、マネージャーとして気をつけて欲しいことがあるんだ。何だかわかる？｣

｢……みんなに向けられる感情が少しずつ変化していくってことだよね…？｣

百｢さっすが！わかってたね｣

｢うん…私の時もそうだったし…｣

可愛いものが好き…、カッコイイものが好き…。

ファンが増えるほど、好きの感情が増えていく…。

好きっていう感情にもたくさんの種類があるから。

百｢オレたちみたいに、アイドルを仕事にする奴らは、人を幸せにすることが好きで、人に愛されるのが好き。ファンにガッカリされることがあると、人一倍、食らっちゃうんだよね…｣

｢うん…｣

百｢みんな、この時期に潰れてく。TRIGGERもしんどそうだった。あいつら、すごい一気に売れたから。でも、天がいた分、しっかりしてたな。天はすごいよ、オレも尊敬してる。完全に個を消してファンに奉仕するんだ。そういうとこ、心配になる時もあるけど、なんて言うか天には年季を感じるんだよね。デビューして、そんな経ってないのに｣

｢年季…？｣

百｢そ、自己犠牲っていうのかな…。自分がどんなに苦しくても、泣きたくても、誰かのために、どんな時でも歌って踊る…！そんな完璧な奉仕精神を、まるで、子供の頃から鍛えてたみたい｣

｢………｣