天才は今日も音を彩る【アイナナ】

27話 ページ29

千｢そういえば、A。今までどこで何してた？僕に何も言わずに消えるなんて。どれだけ僕が落ち込んだ事か…｣


｢ご、ごめんなさい千さん。あの時は頭いっぱいいっぱいで…。そこまで考えられてなかった。ごめんね｣


千｢もう、どこにも行かない？｣


そう聞く千さんはとても弱々しくて、私まで泣きそうになった。


｢うん。もうどこにも行かない｣


千｢なら、いいんだ…。良かった…。もう二度と会えないかと思ったんだ｣


｢ごめんね、｣


千｢A、ラビチャやってる？｣


｢うん、やってるよ｣


千｢なら、交換しよう。｣


百｢え！ユキだけズルい！オレも！オレも！｣


そして、私のラビチャには新しく百さんと千さんの連絡先が入った。


百｢あ、あのさ、一つだけ聞きたい事があるんだけど…｣


｢なんですか？｣


百｢Aちゃんはさ、前のRe:valeを知ってるって言ってたじゃん？その、なんて言うか、オレのこと恨んでる？｣


｢え？｣


千｢モモ……｣


私には何故百さんが、こんな質問をしてくるのかが分かった。


怖いんだ。


昔のRe:valeを知っている人にとって、千さんが、なぜ万理さんではなくて、百さんと組んでいることに、納得がいっていない人もいるだろう。


だけど、私は＿＿＿＿＿＿＿＿





｢私は、千さんと組んでいるのが百さんでよかったと思います｣

28話→←26話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す