第29話 ページ32
その間に3人目が共倒れ狙いの刺突をしてきた。俺は牽制のために弓兵から放たれた矢を手で掴み刺突してきたその片手剣をマチェットで弾いて流れるように後ろから斬撃を仕掛けてきた4人目の兵士にこちらから近寄って片手剣を持っていた右腕を素早く切り落とす。
「速っ…」
「しかも重い…！」
あとは片手剣持ち2人と弓兵1人だ。
完全に統率は乱れ、3人とも冷静さを失っている。
俺は弓兵の放った矢を躱して弓兵との距離を一気に詰めて逆手持ちに変えたマチェットで相手が反応するより早く下から上に斬り倒す。
後の2人は完全に戦意をなくしていた。俺は同情は相手を侮辱する行為に値すると心の中で唱え、素早く斬り倒した。
これで終わってないのは重々承知であった。
木っ端微塵になったテントの向こうから1人の気配は絶えておらず、俺はマチェットを一旦鞘に収め、その場で抜刀術の構えに移る。
突如、森の奥から発砲音とともに銃弾が飛んできた。俺は抜刀と共に銃弾を斬り捨てた。
気配は…俺の真後ろに移っていた。
そのくらいの実力であることは予想できていたため、俺は2本目のマチェットを抜刀して勢いよく後ろに振る。
後ろを振り向いたのと同時に俺は一瞬だけ相手の姿を捉える。
金髪で、背はトントンよりも低く、赤く澄んだ瞳。黒い軍服についている腕章は総統の位を示している…間違いない、この人がグルッペンだ。
空中にいたはずのグルッペンはマチェットが当たる前に静かにその場から消える。
次はどこか、わざわざ姿を消すなら後ろなのだろうと見当をつけて右手に持ったマチェットを横に払うように振り、何かが避けた感覚を感じてすぐに左腕を素早く振ると、その斬撃は当たったらしく、グルッペンはその軌道をマチェットの側面を手の甲でずらして受け流す。
俺はそれを見て確信する。
決して刃が通らないレベルの化け物ではなさそうだ。
グルッペン「ふむ、やはり期待通りの実力だ。」
本人は楽しそうにニッコリと笑いかけてくるが、俺は皮肉だと受け取りマチェットを逆手に持った右腕を殴りの要領でグルッペン目掛けて振る。
次は片手で弾いてきた。マチェットは軽いため、確かに幹部以上の実力者なら側面を叩けば全て防げてしまう。これは片手剣の弱点でもある。
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R2KD(プロフ) - お菊さん» コメントありがとうございます！楽しんでもらえて嬉しい限りです！ご精読ありがとうございました！ (2019年7月29日 18時) (
レス) id: d53d7e484c (このIDを非表示/違反報告)
お菊(プロフ) - 完結おめでとうございます！とても楽しく読まさせて頂きました！お疲れ様でした(*^^*) (2019年7月28日 10時) (レス) id: 713a645346 (このIDを非表示/違反報告)
R2KD(プロフ) - Верныйさん» コメントありがとうございます！細かいご感想をいただき至極の極みです…前線指揮は一番力を注いだところでもあるので、注目してもらえてとても嬉しいです！ (2019年7月23日 19時) (レス) id: d53d7e484c (このIDを非表示/違反報告)
Верный(プロフ) - 戦闘描写、特に主人公の前線指揮がかっこよくて好きです。あとあとセリフ回しがとても上手くて大好きです。これからも応援しています、素晴らしい作品をありがとうございます。 (2019年7月16日 21時) (レス) id: 982a621621 (このIDを非表示/違反報告)
R2KD(プロフ) - かなとさん» ご報告ありがとうございます！！ (2019年7月14日 19時) (レス) id: d53d7e484c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：R2KD | 作成日時：2019年7月14日 18時
