第28話 ページ31
ーーーー作戦開始
俺は今、ホバリングしている空挺降下用ヘリに乗って上空で待機している。
この機体内には操縦士と俺以外に誰もいなかった。
上空の空気が乱れながら機体に入ってくる。
俺は髪をなびかせながら突撃していく戦友達と幹部達、トントン、敵歩兵達と敵幹部、グルッペンがいるであろう森と同化するように作られたテントを見下していた。
ショッピに制空権を完全に確保してもらっていて、近場の敵飛行場も破壊尽くしたため、40分は戦闘機を飛ばさずとも制空権は奪われない。
俺は帽子を機体の椅子にそっと置いた。
次に両腰につけたマチェット2本、ポシェットに入っているハンドガンMARK、信号弾2発を確認する。
ゆっくり戦友達が敵歩兵と衝突して、戦場は乱戦へと移行していく。
戦車は砲火による煙に包まれ、スナイパー同士で撃ち合いが始まり、兵士の悲鳴か怒声かわからない声が交差する。
俺は足の調子を叩いて確認し、正常であるとわかるとヘリから素早く飛び降りた。
本来この高さから降りるならパラシュートが必要であるが、パラシュートでの降下は減速するため集中砲火の対象になりやすい。
10秒ならともかく、3分も集中砲火を耐え抜いてはその後の体力がもたないだろう。
重力に従って落ちる感覚は凄まじいもので、切った風のせいで目を開けられない。呼吸が上手くできない。服がバタバタと乱れ動くせいで姿勢も崩れる。その感覚もあっと言う間で、少し開いた目から地上の距離が近いのを確認すると、頭を下に移動して信号銃をテントの上から2発撃ち込んだ。
信号銃はもともと上に向けて味方と連絡を取るために放つものだが、他の方向に向けて撃つと、当たって起爆する。
その衝撃波で減速し、煙の中に着地する。その間4秒。ここまでの作戦は成功である。
恐らくグルッペンの護衛についていたであろう兵士はすでに俺を包囲している。俺は目で人数を確認した…5人。
俺がマチェットを1本引き抜いたのを合図に洗練されたチームワークで襲いかかってくる。
相手もこちらの実力が見てわかるようで、一撃目から仕留める気で素早く斬撃を仕掛けてくる。
目の前のやつは半身で交わしてすれ違いざまに横に斬りすぐに振り返りマチェットについた血を横に振り払う。後ろのやつは目の前に来た兵士を咄嗟に避け体勢を崩した。
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R2KD(プロフ) - お菊さん» コメントありがとうございます！楽しんでもらえて嬉しい限りです！ご精読ありがとうございました！ (2019年7月29日 18時) (
レス) id: d53d7e484c (このIDを非表示/違反報告)
お菊(プロフ) - 完結おめでとうございます！とても楽しく読まさせて頂きました！お疲れ様でした(*^^*) (2019年7月28日 10時) (レス) id: 713a645346 (このIDを非表示/違反報告)
R2KD(プロフ) - Верныйさん» コメントありがとうございます！細かいご感想をいただき至極の極みです…前線指揮は一番力を注いだところでもあるので、注目してもらえてとても嬉しいです！ (2019年7月23日 19時) (レス) id: d53d7e484c (このIDを非表示/違反報告)
Верный(プロフ) - 戦闘描写、特に主人公の前線指揮がかっこよくて好きです。あとあとセリフ回しがとても上手くて大好きです。これからも応援しています、素晴らしい作品をありがとうございます。 (2019年7月16日 21時) (レス) id: 982a621621 (このIDを非表示/違反報告)
R2KD(プロフ) - かなとさん» ご報告ありがとうございます！！ (2019年7月14日 19時) (レス) id: d53d7e484c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：R2KD | 作成日時：2019年7月14日 18時
