FAKE or REAL 2

EP2-31 ページ31

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広臣 --…ふぅ、……警察ですっ！！
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A --はっ…！？
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暫く寝顔を眺めながら、心の準備というか
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涙を落ち着かせて、熱くなった目頭を冷まして
俺らっぽい再会を考えたりもして……
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”汐らしくない方がいいかなぁ”と。
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しゃがみ込んだまま大きな声を出してみたら、想像を超えた物凄い驚き顔を披露された。
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のも束の間……
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A --…臣っ、…
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広臣 --おぉっ、……ふふ、早速かよ？
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視界に俺を映して、一瞬固まって。
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かと思えば、急に飛びついてきて……
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余りの勢いにバランスを崩しちまいながら受け止めると、甘ったれ声で「遅い…」って。
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広臣 --つーか、お前が言うかね？笑
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数秒前まで間抜け面で爆睡してたし、ど一発目から相変わらずの悪態。
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のくせに、抱き締め返した途端に泣き出した。
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まるで堰を切ったように。声を上げて…
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他の人間からしたら、コイツのこんな姿は信じ難いだろう。
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でも俺は”あー間違いなくAだわ”って。
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縋るみたいにギューっとしがみついてきて
しゃくり上げながら聞き取れねー言葉とか俺の名前を連呼。
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笑う時も怒る時も泣く時も、感情のストッパーが外れた時は全身全霊。
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真っ直ぐ曝け出してくる奴だから。
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そんな姿を見る度に愛おしさが爆発しそうになった。
鼻で笑いながら受け止めるのが大好きだった。
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それは１年以上経っても変わってないっぽい。
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”これだよこれ”って思ってんもん。今。
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広臣 --ふふ、わかったわかった。悪かったよ……ごめん。
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ほぼ何言ってんのかわかんねぇけど…とりあえず。
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「遅い遅い」は聞き取れっから、小さな頭を撫でながら諭すように謝った。
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ま、待ってたのは俺の方だけどな？明らかに。
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