FAKE or REAL 2

EP2-27 ページ27

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広臣 --同じのちょーだい。
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直人さんとのサシ飯から一ヶ月が過ぎて
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世の中はGWを満喫する人間で賑わってるというのに
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俺は相変わらず、詰め込まれたスケジュールに自由を奪われながら生活してる。
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そして……
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『今日もピッチが早いですね？』
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広臣 --うん、美味しいからね？ついつい。
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馴染みの店のバーテンとカウンター越しにこんな会話をするのが、最近の日課。
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要はまた酒に頼る毎日を送ってるってこと。
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『はい、お代りです。あんまり飲み過ぎないようにね？』
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広臣 --ありがとう。
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俺だってそう思ってる。
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もっと言うと、こんな暇があるなら睡眠時間に使いたい。
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でも、飲まないと寝れないんだよ。
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鳴らない着信を待ち続けてしまうから……
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ーやっぱり岩チャンが第一号か。
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ー近々行くつもりみたいだよ？パリ。
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ー密告しとこうかなぁ、…
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家に帰っても、直人さんとの会話が頭から離れなくて…
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酒の勢いと衝動に任せ
grammarに記載されていた番号に連絡をしてみた。
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アイツは外出中で…
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だから俺の携帯番号と伝言を託した。
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ーI'm waiting for you.(お前を待ってる)
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月がそう言っていたと、必ず伝えてくれって。
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念の為に名前は伏せたけど絶対にわかる、そして掛かってくる。
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いつかみたいに”ずるい”って。
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そう思ったのに……
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広臣 --ナンデ、なんもねーんだよ……
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やっと言えた。
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やっと伝えられた、のに…
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