PRINCESS IS BACK ３

EP3-35 ページ35

その頃、会場は
EXILEのパフォーマンスで
熱気に溢れていたけど

Aのスタンバイが
整ったと同時に
全ての音や光が消えた為
一気に、静まり返った。








【継承】


その言葉が
モニターに浮かび上がると
途端に、会場がざわつき始めた。









【今日、長い歴史に幕が下りる。
そして、新たな歴史が始まる。
HIROの魂を受け継ぐ者の復活と共に。】









Aの名前が
出てもいないのに
皆が歓喜の悲鳴を上げ、会場が揺れた。

体感出来るほどに。



この時、俺は痛感した。

Aの人気も
背負うプレッシャーも
並では無いということを。









ー姫ーーーっ！！！









ステージにAが現れると
声援や揺れは一層大きくなった。

皆が『姫』と叫び
興奮と歓喜を惜しげも無くさらけ出していて
泣き崩れてる人も沢山居た。

収集がつかない。
まさに、そんな状態だった。


たった一瞬
姿を見せただけで
5万5000人を魅了してしまう。

目の前で起きてる
その現象に
俺達は、唖然を通り越して
感動すら覚えた。

その証拠に
皆、口々にこんな事を言ってた。









ー格が違う。

ー凄すぎる。









でも、ATSUSHIさんは
そんな俺たちに、こう言った。









ーこんなもんで驚くな。
アイツの凄さはここからだよ。

しっかり見とけ？

うちの大看板が
どんだけ凄いかってことを。

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