Yellow stuffing

いきなり好きって (赤黄) ページ1

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「るーぅちゃんっ」

「なぁに莉犬？」



ソファーに座りスマホを手に持ってエゴサをしているであろう人物の名前を呼ぶと、すぐにスマホから目を離し俺の目を見つめてくる彼、るぅとくん。
その大きな瞳をパチクリさせて不思議そうにしている彼があまりにも愛しく思えて今すぐ “かわいいねるぅちゃん” って甘やかしてあげたいと思う。んだけどそうじゃない。
俺は前からなんの前触れもなく、特にそういう雰囲気でもないのに、急に “好き” なんて純粋無垢なかわいい彼に言ってみたらどんな反応をするのか試してみたかったのだ。

彼の横に座り耳元まで顔を近づけ、自分の出せる最大限のイケボで囁く。



「好きだよ」

「…え、？」



今の一瞬で何が起きたのかがよく分からなかったらしい彼は、写真のように動きが止まった数秒後ようやく理解して顔を逸らし頬をピンク色に染めた。

なんてかわいいんだ。

目の前のかわいい彼を目の当たりにし語彙力低下中の俺はかわいいしか言葉が浮かばず、一度長めの溜め息をついた。少しにやにやしながら目の前の恥ずかしがっている彼を見ると目が合って、彼が口を開く。



「…………好き、僕も」



彼のことだから照れて “莉犬のばか” って言うのかな…ツンもかわいいな…って予想と想像をしていた俺にとってその言葉は心臓に突き刺さった。

いやいや、るぅちゃん素直すぎないかい？

素直…？
あれ、これってもしや。

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