MIU404《Another Story》 (ページ35)

今日:15 hit、昨日:42 hit、合計:88,287 hit

34 ページ35

桔梗side

さっき志摩から入った連絡。

ーAちゃんとニコニコマートで会ったので連れていきます。ー

質問じゃなく断言だった。

連れて行ってもいいですか。ではなく、連れていきます。

これはなんかあったなと思い、わかったとだけ返信をする。

あの日以来1ヶ月Aちゃんには会っていない。

それは私だけでなく志摩や伊吹もらしい。

伊吹がずっとAちゃんに会いたいと言っているらしいから間違いないだろう。

たまたま会わないだけかもしれない。

でも、なんとなく避けられてるような気がしてた。

久々に会うAちゃん。

ゆたかにAちゃんが来ると伝えると喜んで走りまわってた。

ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ

ピンポーン

インターホンがなり伊吹が喋る声が届く。

急いでドアを開け

「Aちゃんは！？」

と柄にもなく大きな声を出して彼女の前へ。

彼女が顔を上げて目が合った時なぜかほっとしたのだ。

「志摩から聞いた。入って。」

そう言ってAちゃんを家の中へ招き入れる。

ゆたかがAちゃんに飛びついて、ゆたかの部屋にAちゃんを連れて行った。

笑い声が聞こえるから楽しくやっているのだろう。

「志摩。」

私が志摩を呼ぶとそれだけでなぜ呼ばれたのか分かったらしく話出した志摩。

「ニコニコマートで会ったんです。」

そう言ってから伊吹が持ってきた袋を持ち上げて中身を私に見せる。

「Aちゃんがこれを買っていて、さすがに見逃せなくて連れてきましたすみません。」

袋を覗くと見えるタバコと瓶ビール。

あぁ、やっぱり彼女は不良なのだ。

そう思うと何故か胸が苦しくなった。