43-大馬鹿者 ページ43
いや、そもそも。ジミンだってプライベートを撮られたいわけじゃない。
そうだよ。だって、ジミンは一度だって外でデートしたいなんて言わなかった。
今回のことだって、私のことが書かれていないことに喜んでいるだけで、自分のことが書かれていること自体は気分の良いものではないはず。
ただ、慣れているだけで。
私だ。私が外でデートしたいなんて言い出したんだった。
彼がどういう人物か、ちゃんと知ったはずなのに、それでも一緒に外で歩くことを取りやめなかったのは私だ。
きっと彼はこうなることをある程度予想していたかもしれない。
ああ。だから最初に「北海道とか？」なんて言ったんだ。東京は人が多いから！
馬鹿だ。
後悔が押し寄せる。
これで自分と一緒にいるの写真でも撮られていたら、彼はどうなっていただろう。
怖い。
今日、私はなんてことをしていたんだろう。
彼氏が芸能人だと知ってからも、何も変わらないと思っていた。でもそれは勘違いだ。私は変わらなきゃいけなかったんだ。
馬鹿だ。本当に馬鹿だ。
考えていたら、ポロリと涙が零れてきた。「A？！どうしたの？」ジミンがオロオロしながら私の涙を拭ってくれたけど、一向に泣き止めなかった。
JM「ごめんね。怖かったよね？」
違う。そう言いたいのに言葉が出てこなくて、代わりに何度も首を横に振った。
申し訳なさそうに謝るジミンに、申し訳なくなる。違う。悪いのは私だ。
遠回りしていたタクシーが漸く自宅につき、ジミンが支払を済ませてくれている間に、私はゆっくりと外へ出た。そしてジミンに支えられながら自室に帰る。
ソファに座らされて背中を優しく撫でられる。「ごめんね」と呟かれる度に胸が痛んだ。
「違う。ごめん。悪いのは私だよ」
漸く落ち着いてきたところで、伝えたいことを言葉にすると、ジミンが「違う。Aは何も悪くないよ」と言う。
「外でデートしたいなんて言ってごめん」
JM「……普通のデートさせてあげられなくてごめんね」
違う。そんな顔をさせたいわけじゃないのに。
ごめん、ごめんねジミン。
そっと抱き寄せられたので、私も腕を回してギュッとしがみ付いた。そしたら抱きしめられる力が強くなって、また泣きそうになった。
どうすればいいんだろう。
ぐるぐると、頭の中でその言葉が回っていた。
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まぁちゃん(プロフ) - とても楽しく読ませてもらってます！更新頑張ってください！いたジミナの仕事がわかるのかな？知ったヌナはどんな反応するんだろうと、ワクワクしてます！更新頑張ってください！！ (2019年12月8日 21時) (
レス) id: c9fb7178cf (このIDを非表示/違反報告)
ぽち(プロフ) - 初コメ失礼します☆オススメから作品を拝見ささていただきました^ ^丁寧に お話が進んでいくのと��ヌナ設定��が とても好きです☆この先の展開が とっても楽しみです☆更新 頑張ってください(*^▽^*) (2019年12月1日 8時) (レス) id: f642a86e45 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なつの | 作成日時：2019年11月19日 14時
