15-想定外 ページ15
ジミンから来日初日に来てもいいかと言われたけれど、その日は仕事後に飲みに行くから翌日以降にしてほしいとお願いした。
Xデーは、例の4人で飲み会で延期だ。サヨナラの日を延命したのだと言っても間違えではない。
臆病者だと笑うがいい。いいもん。私は滝沢さんの恋でも応援するさ！香菜ちゃんにその気はないけどね！
そんなことを心の中で繰り返しながら帰路に向かう。今日がそのジミン来日&私飲み会の日だったりする。
スーツにお酒や煙草の匂いが付くのは嫌なので一度家に帰ってから着替えるつもりだった。
ガチャりと玄関を開けて靴も揃えずリビングへ。まだちょっと時間あるしシャワーしていこうかな。埃っぽいし。
リビングの電気を付けたところで「ヌナ？」という声が聞こえた。
ジミンがクッションを抱えてソファーに座っていた。
「ジミン？」
声をかければフワリと微笑んで私の心を乱す。なんで暗闇にいたのかな。寝てた？
「来てたんだね」
JM「さっき。にほんについて、すぐ、きました」
「そっか。おつかれさま。お茶入れるね」
いや、想定外です。誰だよ！合鍵渡したのー！私だよ！
極めて平常心を装って紅茶を入れて出すと、いつもと違うカップに気付いたようで彼は表情を歪めた。
「ごめん、約束あるからちょっと着替えてくる。ゆっくりしてて」
今から重い話をする時間は無い。シャワーは諦めよう。寝室に引っ込んでからXデー用に用意していたワンピースを取り出す。丈は長めで上品なお姉さんを演出するつもりだった。もう、これでいこう。
リビングへ戻れば彼は先程と同じ姿勢のままクッション抱えて俯いて座っていた。ああ。もう、可愛い。
時計を確認する。30分以内にでればギリギリ間に合うかな。
「飲まないの？お腹空いてる？お菓子かおつまみならあるけど」
話しかけるとようやくジミンは顔を上げて、けれど私のことを見てショックを受けたように固まり、またクッションに顔を埋めた。
仕方がないので自分の分の紅茶も用意して、少し距離をとって彼の隣に座った。
しばらく紅茶を一人で啜っていたら、突然ジミンが顔を上げて腰を浮かし、私との距離を詰めてきた。そして、いつものように手を取られあっという間に繋がれると、彼はまたクッションに顔を埋めた。
ビックリしたけど、彼の隣はやっぱり居心地が良い。ここしばらくで固めたはずの決心が簡単に剥がされてしまいそうだ。
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まぁちゃん(プロフ) - とても楽しく読ませてもらってます！更新頑張ってください！いたジミナの仕事がわかるのかな？知ったヌナはどんな反応するんだろうと、ワクワクしてます！更新頑張ってください！！ (2019年12月8日 21時) (
レス) id: c9fb7178cf (このIDを非表示/違反報告)
ぽち(プロフ) - 初コメ失礼します☆オススメから作品を拝見ささていただきました^ ^丁寧に お話が進んでいくのと��ヌナ設定��が とても好きです☆この先の展開が とっても楽しみです☆更新 頑張ってください(*^▽^*) (2019年12月1日 8時) (レス) id: f642a86e45 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なつの | 作成日時：2019年11月19日 14時
