12-彼の親友 ページ12
「えーと、ジミンのお友達ですか？」
？「ネ！」
怪しい青年は、胸を張ってそう答えた。
藤堂「えっと、知り合い？」
「知り合いの友達ですね」
ちょっと面倒な気配はしたけれど適当にあしらうと後が怖い気がしたので、どうしてここにいるのか、何を怒っているか、という内容をアプリで変換して見せた。
それを見た不審者は、自分のスマホと向き合った。が、何かを待っているようで一向に文字を打ち込まない。
もしやアプリからダウンロードしているのか。それならGoogle先生で済ませた方が早かったんじゃないか、なんて言えない。大人しく待ちます。
漸く彼が見せてくれた画面には「ジミンという彼氏がいるのに他の男を家に上げるのか？」と書かれていた。
ちょっと待って。彼氏って何？
何か無性に腹が立ったので、感情の赴くまま返事を打ち込み、謎の人物に見せた。
「私は彼女じゃない。告白したこともされたこともない。デートしたこともないし、手は繋いでもキスしたことはない。合鍵は渡してるけど、それも次に会った時には返してもらうつもりです。中途半端な関係は、もう辞めます」
最初は怒った表情で画面を見ていたその人は、徐々に顔色を悪くしていった。
？「チ、チンチャ？」
焦った声で問われ、頷く。もうこれ以上話すことも無いと思って静観していた藤堂さんの腕を掴んでエントランスを潜った。そして振り返らずにエレベーターへ乗り込むと漸く息をついた。
藤堂「よかったの？あいつ、まだ話がありそうだったけど？」
「大丈夫です。誤解は解けてるはずなので」
藤堂「Aちゃんの彼氏の友達？」
おお！するどい！けど惜しい！彼氏じゃない。
「彼氏ではないけど、たぶん私は好きでした」
口にすると漸く自覚が出てきて目頭が熱くなった。けど、初対面の藤堂さんの前で泣くのは嫌で深呼吸してなんとか抑えた。
やだなぁ。もう。香菜ちゃんに相談してたときは自覚がなかったから平気だったのかな。
藤堂さんは何を思ったのか、少し考える素振りをした後に私の頭をポンポンと鳴らした。
藤堂「よし、連絡先交換しよう」
流れがよく分からないけど素直に連絡先を交換した。そして気づけば部屋の前に到着していた。
藤堂「じゃ、俺はもう帰るよ」
「え？」
藤堂「泣きたいときに俺が居ちゃ泣けないでしょ。落ち着いたらまた飲みに行こうね」
イケメン過ぎる台詞を残して、藤堂さんは去っていった。
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まぁちゃん(プロフ) - とても楽しく読ませてもらってます！更新頑張ってください！いたジミナの仕事がわかるのかな？知ったヌナはどんな反応するんだろうと、ワクワクしてます！更新頑張ってください！！ (2019年12月8日 21時) (
レス) id: c9fb7178cf (このIDを非表示/違反報告)
ぽち(プロフ) - 初コメ失礼します☆オススメから作品を拝見ささていただきました^ ^丁寧に お話が進んでいくのと��ヌナ設定��が とても好きです☆この先の展開が とっても楽しみです☆更新 頑張ってください(*^▽^*) (2019年12月1日 8時) (レス) id: f642a86e45 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なつの | 作成日時：2019年11月19日 14時
