MV制作デビュー ページ37
-2014年-
BTS「コンセプト変更…?」
PD「そう、これが最後のコンセプト変更だ。やってみる価値はある」
NJ「HIPHOPは…もう、やらないんですか?」
PD「そうじゃないよ。ただ、グループ全体の未来を考えてコンセプトを変更したいんだ。」
突然聞かされたコンセプト変更。正直、ショックだった。
4人のHIPHOPグループ企画から始まったこのチーム。実力が足りないと言われている気がして、言葉が出なかった。
PD「次のテーマは「花様年華」、人生で最も美しい瞬間って意味だ。それを踏まえて曲作りに励んでほしい。」
じゃあ、と要件を伝えてPDニムは部屋を出て行った。みんな動かない。
私が、私がいるからチームの人気が出ないのは確か。私がいなかったら…デビューから軌道に乗れてたんじゃないかな?
コンセプト変更なんてせずに、大好きなHIPHOPを続けられたんじゃないかな?
そんな思いが私の中で溢れ出て、同時にメンバーみんながそう思って口に出せなくて黙ってるんじゃないか。その考えは止まらなくて、逃げるように私も会議室を後にした。
『はぁ〜〜』
吐き出したってなんの意味もないため息。コンセプト変更する前に私がチームから抜けた方がいい。そうすれば、みんなが悩むことはない。
思い立ったが吉日。私はPDニムの部屋の前に立っていた。
『Aです。入ってもよろしいでしょうか。』
PD「入りなさい。どうした?」
『新しいコンセプトの件で…あの、私がグループを抜ければコンセプト変えなくていいですよね?
私がいるから、みんなが好きなHIPHOPを続けられないんです。コンセプト変える前に、私をグループから抜けさせてください。』
PD「…そう、言ってくると思ったよ。でも、君は?君はHIPHOPが好きじゃないのか?その"みんな"にAは含まれてないの?」
『それは…』
PD「"花様年華"これはね、生まれてきた生命みんなが平等に持つべきものだと私は考えてる。特に、君たちのような若い子はね。楽しさも苦悩も人生の中で最も美しく、かけがえのないものなんだよ。
そしてそれを伝えられるのも、同じ悩みを抱える若者がいい。」
こんなオジサンが発信しても、意味ないでしょう?ってニコニコしながら話すPDニム。でも、それとこれとは別だよ…
PD「突然こんなことを言って申し訳ないが、Aは少し考え過ぎてしまったね。でもね、これだけは伝える。僕もメンバーも職員も君を不要だなんて思ってないよ。」
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作者名:うなす | 作成日時:2022年7月22日 0時