Gerbera (ページ9)

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Aside

『お疲れ様でした』

そう言って皆さんをタクシーに乗せる作業中

隼「あ、Aさん！」

『はい、どうしかしましたか？』

振り返るとほんのり顔の赤い小森さん

酔っちゃったのかな？

隼「のど飴と、生姜湯ありがとうございました！」

『あぁ、いえ』

そう言って次のタクシーが来るのを待つ為、
視線は反対側の道路へ

隼「あの…Aさん、」

『はい、なんですか？』

また振り返るとシュンとした大型犬みたいで
危うく表情が崩れそうになる

隼「……もう、帰るんですか？」

『はい、お先に失礼します』

軽く頭を下げてそう言って、視線をまた道路へ

すると鳴り響く着信音

振り返って小森さんに頭を下げて、
少し離れた場所で電話を取る

『もしもし』

岩「Aー、まだー？」

『ふふ、まだ拗ねてるw今から帰るよー』

岩「このまま電話してようよー」

『タクシー乗ってからでもいい？』

岩「………えー」

ぶーぶー言い出す剛典に笑いを零すと
近付いてくる足音

視線を上げるとまた小森さん

隼「Aさん！！好きです！」

『………は？』岩「…………は？」

電話越しの剛典と同時に同じ声を出す

大きい声で言ったようで、
めちゃくちゃ後ろの方にいたメンバーも
突然のことに騒ぎ出す

隼「僕のこと、好きなってください！！

というか、好きにさせます！！

お疲れ様でした！おやすみなさい！」

勢い良く頭を下げて後方のメンバーの方へ走り去って行く

『……新手の嫌がらせ…？』

岩「……とにかく早く帰っておいで」

『わ、分かった、』

ちょうど着いたタクシーに乗り込む

耳に当てている電話は繋がったまま

『……………』

岩「…………」

二人とも一言も喋らない電話

これは、やばい

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