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隼side




『……ありがとうございます、』



ふわりと優しく笑ったAさん



いつも伝えてて良かった



諦めなくて良かった



ご機嫌で楽屋に戻るとヘアメイクはあとは俺だけで、
さっき言いがかりつけてた麻衣ちゃんと、
ベテランのユカさんが待っていた



迷わずユカさんの前の椅子に座ると
しかめっ面で道具を片付け始める麻衣ちゃん



イケメンしか相手にしないから
俺はいつもユカさんにお願いしてる



ユ「涼太も玲於も亜嵐もこっち来たから
今日あの子不機嫌なのよ」



こっそり耳打ちしてきたユカさんに
なるほど、と納得



Aさんが戻ってきて
麻衣ちゃんが部屋を出ていく時



ドンッ



『っ、』



思い切りヒールの踵でAさんの足を踏み、
ぶつかって出て行った麻衣ちゃん



いや、ぶつかったというより体当たりに近い



鏡越しに見ていた俺とユカさん



ユ「……なにあれ、」



隼「ちょ、ユカさん、ごめん」



ヘアメイクを中断してもらってAさんに駆け寄る



隼「Aさん!大丈夫?あ、血出てる……」



その言葉に即座に反応したメンバー



亜「どーした?!」


涼「うわ、痛そう」


龍「絆創膏あるで」


裕「女子力高w」


見ていたユカさんとざっと状況を説明すると
皆納得。さっきの言いがかり、中まで聞こえてたしね



亜「こっちのソファーで手当しよう、隼、運んで」



隼「はーい、Aさん、ごめんね」



『え、わっ!』





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作者名:リナリア | 作成日時:2020年10月10日 10時

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