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「Aさん!」






襖を開けると満面の笑みで迎えてくれた京本さん







『こんにちは』






前回よりも緩く挨拶を交わすと
すぐに駆け寄ってくる







「またお会い出来るのを待ち望んでました」







『…………ありがとうございます』






綺麗な顔で、そんな甘い言葉を出されると
少し照れてしまって、少し口角が上がる







「今日は町にでも出ましょうか?」







『ええ』









そうして、私は京本さんと町に出かける事になった






「あ!あそこ!お団子食べていきましょう!」





『いいですね』







無邪気な京本さんと一緒に歩く町は、
なんだか普段より随分楽しい気がした






京本さんのような優しい人が相手でホントに良かったな…










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「お帰りなさいませ」






帰るといつもの如く皆が出迎えてくれる






『ただいま』





皆にそう返して自室に向かおうとすると、
前から父上と、松村さんが歩いてくるのが見えた







『……ただいま戻りました、』






少し手前で立ち止まり、頭を下げると
二人は私の前まで来て立ち止まる






「A、今日から私の側近になる、松村だ」






父上がそう言うと、一歩後ろを歩いていた
松村さんは頭を下げる






「宜しくお願いします」







『さっきお会いしましたよね。宜しくお願いします』






軽く挨拶をして通り過ぎていく二人






……後から慎太郎や樹に聞く限りでは
松村さんって人はかなり出来の良い人らしい








「ただ、あんま喋らないんですよ」






『アンタらがうるさいだけじゃないの?(笑)』





「ちょっと!明るくて賑やかって言ってくださいよ!」







これが、初めての出会いの日


この日が正解だったか、間違いだったか、






……それは今でも分からない











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あい - このお話大好きです! (2022年10月2日 12時) (レス) id: 72d1a3d1f4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リナリア | 作成日時:2022年7月31日 1時

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