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やがて時は行き過ぎ、
次第に落ち着きを見せ始めていた








『大我、今日はまた遅くなる?』







「うーん、分かんないけど、
なるべく早く帰るようにするよ」







『うん!』







「A、愛してる…」







『…………私も…』





そう言って見送る自分の姿は、
一人前の妻に見えるのだろうか





『ふぅ………、今日も疲れたなぁー』








家事を一通り終えて、机に向かう








今日もいつもの如く日記を付ける







『こんなの、見つかったらどうなるんだろ……』







小さくそう呟いて、前のページをパラパラと捲った











――〇月〇日





元気にしていますか?
こちらでも木蓮の花が綺麗に咲いています
木蓮を見るたびに貴方を思い出す
今でも貴方を思うと胸が締め付けられるのです









――〇月〇日








貴方が付けてくれた印が、日を追うごとに薄くなる
赤々とした痕を見る事も辛かったけれど、
消えていくのを見るのはもっと辛い…
だからもう一度、付けてくれませんか?
私が貴方のものだという印を……






――〇月〇日







今日、あの川まで一人で歩きました
貴方に逢えそうな気がしたのです
何処からともなく貴方の声が聞こえるような、
そんな気がしたのです









――〇月〇日






貴方へ想いを届けるにはどうすれば良いですか?
貴方に逢うにはどうすれば良いですか?
どうすれば、貴方は抱きしめてくれますか?









『………なんて日記、』






一通り読み返した後、無理に笑ってみたが、
それは一瞬のうちに涙で消されていった








『……会いたい……、北斗に会いたいよ…』








今までずっと隠してきた感情が溢れ出た






北斗への想いは消えるどころか、
大きくなる一方だった












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あい - このお話大好きです! (2022年10月2日 12時) (レス) id: 72d1a3d1f4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リナリア | 作成日時:2022年7月31日 1時

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