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雲一つない快晴の日






姿鏡に映るのは、煌びやかな白無垢に
身を包んだ自分の姿があった






今日は言わずと知れた結婚式







「おはようございます。綺麗ですよ、お嬢!」






『……ありがと、慎太郎』







鏡に映る自分の表情は、
この快晴の空とは反対に曇るばかりだった







それを知ってるであろう慎太郎は
少し眉を下げて笑顔を見せた








鏡に映った私の首元から伺える昨夜の証を見るたびに
溢れそうになる涙を堪える









京本家・椎名家







盛大に書かれた文字は、町中をも騒がせていた







ここら辺では名の知れた椎名家の結婚となれば
もはや一種の祭りかのように盛り上がっていた






そういえば姉の時もどんちゃん騒ぎだったなぁ、
なんてどこか冷静になる自分に苦笑いする













「…Aさん。では…行きましょうか」






『あ…、はい』







控え室に迎えに来た京本さんに
笑みを浮かべる






そしてそのまま京本さんに手を引かれるまま歩きだす







そうして式は始まりを迎えた







いくつかの儀式を終え、私が椎名家と別れる時が来た








父からの言葉は、祝福の言葉が綺麗に並べられていた






「これからは、京本家の妻として立派に生きてゆきなさい
じゃぁ、お前達からも…」






父がようやく言い終えると、
祝福の言葉は隣に居た慎太郎へと引き継がれていった







「お嬢とは本当に長い付き合いだったもので、
ご結婚なさる事を心より嬉しく思っております
どうか幸せになってください…」






次々と並ぶ順に言葉が述べられていく





あと5人、あと4人…







一人、また一人と言い終えては、
北斗の番へと近づいていく事に心苦しくなっていった







「お嬢さんには……心から幸せになってほしいと願っておりました
このような形で嫁がれていかれるお嬢さんの姿を見る事が出来て、
……光栄です…」






樹がそう言い終えた瞬間、
胸が激しく鼓動したのが分かった







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あい - このお話大好きです! (2022年10月2日 12時) (レス) id: 72d1a3d1f4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リナリア | 作成日時:2022年7月31日 1時

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