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『樹と、お姉ちゃんが………ねぇ、』










いつもの縁側、空に浮かぶ月を見ながら
独りで囁いては、まだ整理の付かない思考回路を働かせる








どこか幸せそうには見えなかった二人の背景に、
まさかこんな事があったんだと思うと
胸が焼け焦がれるように熱くなる









「お嬢さん」







振り返ると、松村さんが立っていた








どうかしましたか?と言わんばかりの笑顔に、
つい目頭が熱くなった







自分でも何に対しての涙なのかは分からない






「………一人の方がいいですか?」







首を横に振った私に対して松村さんは
静かに横に座る







「何でもしますよ」






その言葉がやけに温かく感じた






『……じゃあ、ここにいて…?』






「はい、」






松村さんは何も聞かないで
ただ私が言ったとおり、そこに居てくれた









『……、お姉ちゃんに会った?』








しばらくの時が流れてからそう聞くと、
空に向いていた視線は、私の方へと向く







「はい、さやかさんもお嬢さんに似てお美しい方で」







今日見た事……、
それが今、口に出せたらどれだけ楽になるだろう







何度もそう思ったけどやっぱり出来なかった







『……ありがと』






結局何も言えなかった





何も言わずにそこに居てくれた松村さんに
一言告げて自分の部屋に向かった











「A…」







部屋の中には先客がいた








『お姉ちゃん……』









曇った表情で話がある、と言う








「今日の…さっきの事だけど…」








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あい - このお話大好きです! (2022年10月2日 12時) (レス) id: 72d1a3d1f4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リナリア | 作成日時:2022年7月31日 1時

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