Forget-me-not 2 (ページ26)

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『……ふぅ、』

その後勃発した夫婦喧嘩に圧倒されて、
話が進まなかった

そんな簡単にいく話だとは思っていない為、
長期戦を予想していたけど
まさか脱線から始まるとは……

自室に戻った私は苦笑い

……さて、少しずつ離れる準備をしなくては

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あれから、幾度となく繰り返された話し合い

兄は政略結婚だけど、実際は恋愛結婚だった為、
幸せな結婚生活を送っている

それを" 私のおかげで幸せな家庭を築けている "と
解釈した父は、私にもそれを押し付けようとした

まずはそれが間違っていることから話は始まり、
勘違いな父にキレた母が離婚を言い放ち、
体裁が大事な父はそれを止め…………

と、まぁ説明も面倒なほど長くかかった

「……すまなかった、」

結局は何とか白紙に戻せた婚約の話

「……だが、いつ結婚出来るかも分からない
不安定な職の彼とは認められない」

とか何とか言ってきた

『…………私の幸せは私が決める！！

家庭を顧みなかったあなたに、
私の幸せを阻む権利はない！！』

思わず憤りが零れ落ちて" しまった "
と思った時には既に遅い

初めて露わにした私の本音

今まで、" いい娘 "の仮面を被り続けてきた私の
仮面の下を見た父は驚きを隠しきれていない

「……あの男の影響か、」

そう零す父に母と私の怒りの限界が
あっさりと越えたのは言うまでもない

『私の中身を見てなかっただけじゃない！』

「……あなたには失望したわ」

そう言い放って、母と共に家を出ていった

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