Forget-me-not 2 (ページ17)

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Side R ページ17

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ライブが終わって、ホテルに戻り
シャワーを浴びていると、部屋のインターフォンが鳴る

ちょうど出るタイミングだったから
急いで拭いて、下だけ履いて
覗き穴から覗く

「……っ？！」

東京から遠く離れたこの地に、
いるはずのない愛しい人の姿

慌ててロックを外そうとしても
焦ってしまってガチャガチャと音が鳴るだけ

「あー！もう！！」

焦りをロックにぶつけつつ、
やっと取れたロックに慌てて扉を開く

そこにいたのは見間違えなんかじゃなく、
申し訳なさそうに眉を下げる可愛いA

「え、A？！ど、どうしたの？！！」

そう声をかけると少し笑って

『…………来ちゃった♡』

なんて悲しそうに笑った

瞬時に何かあったことを悟り、
でも無事で良かったとほっと息を漏らす

「……とりあえず、入って？」

優しく手を引いて部屋に入れて
またロックをかける

……と、同時に優しく、でも強く抱きしめる

「…………来てくれて嬉しい、ありがと」

ふわりと香るAの匂い、
きゅ、っと背中に回った手に力が入って
心臓が掴まれたみたいにぎゅっとなる

ゆっくりと離して、Aの唇に熱を落とすと
『…………もっと、』なんて煽ってくるから
きっと何かあったんだろうなぁ

「ふふ、その前に、ちょっとお話しよう？」

そう言うとちょっと拗ねたように口を尖らせて
渋々頷くA…………可愛い、

ベッドに座らせて、ここに来た
事の成り行きをゆっくりと聞いた

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「……そっか、とりあえずAが無事で良かった」

そっと頭を撫でると、やっと安心したような笑顔になる

『………でね、家出してきちゃった♡』

「……………はぁ？！！」

悪戯っ子のようにあっけらかんというAに
思わず目を見開いて驚いた

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