宮家のアイドル (ページ7)

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「睦は可愛いやん！って思う子おらんの？」

授業はない休日。バレー部はいつものように朝から練習があるからふつーに起きて登校して練習して休憩してを繰り返してたその時。男子高校生らしく好きな女優とかタイプの話になってた先輩たちをボールあたりながら見とったら絡まれた。赤木さん…笑顔で近づいてこんでください。
うわぁめんどい何言おうが上二人がニヤニヤして近寄ってくる未来が見えとる。

「えー、例えばどんなんですか？」

即座に対象を変える、臨機応変にいかんと獲物にされて食い荒らされるだけや。銀島さんに小首を傾げながら聞いてみる。2年の中じゃ圧倒的にいい先輩でまともな人である銀島さん。銀島さんのタイプはどんな感じです？と可愛らしく、目を心なしかきゅるんとさせながら尋ねる。
いいか、ここで重要なのは角名さんとかに振ったら最後や、倍になって返ってくるで。

「そやなぁ…」

予想通りうーんと首をひねりながらも真剣に答えてくれる。

「やっぱこう、なんや、優しくてふわっとした感じの子とか」

「おもんな、もっと具体的に言えや貧乳とか巨乳とか」

「そんな指定あらへんやろ！好きに言わせろや！」

突っかかり始めるつむにぃの理不尽さに抗議する銀島さん。よし、これでだいぶ流れたやろ。そして最後の一押しや。

「ならつむにぃがお手本見せたらええやん」

「ええで！俺の好みはなぁ！」

勢いよく立ち上がり嬉々として語り始めるつむにぃ。ここまできたらもう完璧やろ、アランくんが面白おかしくつっこんでくれればもう忘れ去られる。

「もうはじけるくらい巨乳でこう、パツキン美女でな目がぱっちりしとるおねーさまがえぇ、尻が丸いとなおよし」

あとはそや、腰は掴めそうなくらい細いのがええな！不二子ちゃんみたいな！えっろいおねーちゃんがええ！あと俺のやることには口出しせんで料理が上手くて…

「いや注文多すぎやろ！舐めとんのか！」

「アホやな」

アランくんにつっこまれ、さむにぃには鼻で笑われる。
それでもひたすら欲望しか語らないつむにぃに感心する。その勢いに期待して任せたんや、頼むで。

「お前ら、そろそろ練習再開するぞ」

うーっすと元気よく慌てながら主将の鶴の一声により "どきどき！好みの女の子のたいぷはー？！" は解散し練習へと戻っていくのであった。終わり。