両思い140日目 ページ20
ガタリ、立ち上がった皆が紙を囲むように前に進みでる。私も羅列した文字の中に自分の名前を懸命に探した。
総合1位、赤羽業。総合2位、浅野学秀。総合3位、中村莉桜。総合4位、磯貝悠馬……
順番に、丁寧に、上から見ていく。その先に見えた文字を見て、ハッと息を飲んだ。
「あった……」
総合5位、竹林孝太郎 447点
総合6位、片岡メグ 443点
総合7位、瀬戸A 440点
きっと間違いは無いのに、何度も何度も見直すように自分の名前を凝視する。なんだか熱いものがグゥっと込み上げて来て、目に涙が込み上げた。
「お、俺が……46位！？」
「うちのビリって、寺坂だよな……」
「その寺坂が46位ってことは……」
静まっていた教室で、声を上げたのは寺坂君だった。驚愕と、歓喜が入り交じった震えた声。
皆が皆、隣や前後の人と目を見合わせる。うぅぅ、と唸る声が聞こえた後、
「「「「…………っいやったぁぁぁ！！！！」」」」
割れんばかりの大声が校舎中に響き渡った。
「Aちゃんっ、Aちゃんっ！！」
キラッキラした瞳を浮かべて私に呼びかけるカエデちゃん。その彼女を見て、私も漸く今の状況が理解出来て。
「カエデちゃんっっ！！！やったぁぁぁ！！」
私より少しだけ小さい彼女の体に飛びついた。
確かに今回、自分的にも頑張れたとは思っていたけれど。それでも、想像以上の好成績。それに学秀君はともかく5英傑はトップ層から引きずり下ろすことが出来た。
「やばいね、めちゃめちゃ嬉しい……っ！」
「ね！ふふ、皆子供みたいにはしゃいでる」
「そう言ってるAちゃんこそ〜！」
人の事を言いながらも1番子供みたいにはしゃぐ私達。
そんな私達の所へ、悠馬にメグちゃん、そして有希子ちゃんがやってきた。
「Aちゃん」
まるで鈴の音のような優しい声で有希子ちゃんが私の隣に来る。カエデちゃんとのハグを終わりにして彼女の方へ体を向けると、有希子ちゃんはふわりと笑った。
「今回は負けちゃった。Aちゃん、おめでとう」
有希子ちゃんの総合順位は私の下、8位。童子に差し出された答案用紙は彼女の国語のテスト結果だ。
神崎有希子、92点。
手に持っている自分の答案用紙。書かれている点数は、95点。
2つの用紙を見比べる私に有希子ちゃんがまた口を開いた。
「Aちゃんと一学期から競いあえて、私もとっても勉強のやる気に繋がったの。負けちゃったのは悔しいけど……でも、、ありがとう」
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こころ(プロフ) - 更新ありがとうございます¨̮♡ このシリーズが大好きで、何回も読み返させてもらってます！ これからも応援してます⚐ﾞ (4月9日 21時) (
レス) @page32 id: 48cae749d2 (このIDを非表示/違反報告)
めめはし(プロフ) - 切ない、、すごく面白いです！！更新頑張ってください！！応援してます(*^^*) (4月1日 3時) (レス) @page28 id: b5191071e5 (このIDを非表示/違反報告)
たに - 心情の描写が細かくて面白いです！！更新頑張ってください！ (3月1日 21時) (レス) @page28 id: 9b7538881a (このIDを非表示/違反報告)
ぽてち(プロフ) - 久々の更新待ってました！ (1月23日 0時) (レス) id: 0239a939e2 (このIDを非表示/違反報告)
misaki(プロフ) - ほんとに面白いです。続きが気になりすぎます！！更新楽しみに待ってます！ (1月3日 0時) (レス) id: 0665649a62 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ангел | 作成日時：2022年10月10日 18時
