両思い133日目 ページ13
『椚ヶ丘の学園祭で、めっちゃ美味い出店と出会いました。詳しいメニューは次の記事で書くけど、人生観が変わりました。不利な立地を逆手にとった自給自足の食材の数々！
欠点や弱点を武器に変える。店で働く友達がそう言ってたのを聞いて、偉大な親の影に隠れて甘やかされ、どこかそれを後ろめたく思っていた自分が、なんか、アホらしくなりました。
甘やかされた小遣いだって自分の武器。皆の役にたちゃいいので、開き直っておすすめの情報を発信します。
まずは人生観が変わる山の上の店。味わえるのはあと一日だけ！！」
並べられた彼の本音の言葉達。じいっと画面を見つめていた渚君が嬉しそうに微笑んだ。
「……皆。最終日、頑張ろう！！」
「「「「おー！！！！」」」」
気合いの入った渚君の大声に、クラス中が元気よく答えた。
そこからは、もう皆必死だった。注文が入る度に取って、作って、出して、また売って。知り合いやゆかりのあった人達が沢山来て。
「これじゃあ休憩なんて行ってられないね」
「うん……。でもなんでだろう、全然疲れない。寧ろ、ずっと楽しいの」
「来てくれた人達のおかげだよ。私達の料理で、こんなにも喜んで貰えるんだね」
出来上がった料理をキッチンから受け取る場所で、カエデちゃんとつかの間の休憩。でも話した通りに本当に疲れはなくて、忙しさによる体力の消耗も、気分のモヤモヤも、今だけは吹き飛んだようだった。
「さぁ、まだまだ売るよー！ってあれ？村松君？」
意気揚々と叫んだ彼女がふと呟いた。目線の先にはメグちゃんと話す村松君。キッチン担当のはずなのに、何かあったのだろうか。
そんなことを考えていたけれど
「皆ー！ここで打ち切りだって！」
メグちゃんの口から告げられた言葉に皆え？と固まった。
「打ち切りって……なんで？良い調子なのに」
「うん。それに、A組にそろそろ追いつけるはずだよ！」
スポンサー付きの派手なイベントで観客動員をぐんぐん伸ばすA組。そんな彼らにあともう一息と言うところだった。
「もうどんぐり麺の在庫がないんだって。山の幸も今ある分しか……」
「もう裏山からは取れないの？」
陽菜乃ちゃんの質問に答えたのはぬっとやって来た殺せんせーだった。……栗に化けて誤魔化しているけど、こんな巨大な栗、不自然だろ。
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こころ(プロフ) - 更新ありがとうございます¨̮♡ このシリーズが大好きで、何回も読み返させてもらってます！ これからも応援してます⚐ﾞ (4月9日 21時) (
レス) @page32 id: 48cae749d2 (このIDを非表示/違反報告)
めめはし(プロフ) - 切ない、、すごく面白いです！！更新頑張ってください！！応援してます(*^^*) (4月1日 3時) (レス) @page28 id: b5191071e5 (このIDを非表示/違反報告)
たに - 心情の描写が細かくて面白いです！！更新頑張ってください！ (3月1日 21時) (レス) @page28 id: 9b7538881a (このIDを非表示/違反報告)
ぽてち(プロフ) - 久々の更新待ってました！ (1月23日 0時) (レス) id: 0239a939e2 (このIDを非表示/違反報告)
misaki(プロフ) - ほんとに面白いです。続きが気になりすぎます！！更新楽しみに待ってます！ (1月3日 0時) (レス) id: 0665649a62 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ангел | 作成日時：2022年10月10日 18時
