大毅くん、好きでした。

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桐「お邪魔しまぁーす！」





中「いらっしゃい」





桐「おん、久しぶり！って...なんで宮戸さんおるん！？」





「あ、こんにちは」









まあ、そりゃびっくりするよね。









桐「淳太くん、宮戸さんと付き合ってるん？ええなぁ、広報部の花形ちゃんやろ？羨ましいわぁ」





中「せやろ」





「な、なかまさん！」









私たち、そういう関係じゃないですよね。と言おうとしたけど、中間さんはなんだか嬉しそうで、黙ってしまった。









桐「独り者で飲もうって言ったのにずるいやんか！」





中「まあまあ、話聞くで」









桐山さんが買ってきてくれたチューハイを飲みながら、3人で色々話した。





さすが営業部、話が面白くて終始ずっと笑っていた。









中「はぁ、もう笑い疲れるわ...」





桐「淳太くんのツッコミがおもろいからやで、なあ？」





「桐山さんが面白いからですって」





桐「ええー？ありがとう」





中「あ、そういえば。最近どうなん？重岡くん」









その名前に思わず手が止まる。





大毅くんのことを相談していたけど、大毅くんとの「付き合っていることは誰にも言わない」という約束で彼氏が大毅くんとは言っていなかった。





営業部のエースで、また案件を貰ってきたという彼。




違う部の中間さんに名前が伝わっているのも不思議じゃない。









桐「仕事は相変わらず凄いで、やけど、最近なんかおかしいんよな」





中「ほーん」





桐「Aちゃんなんか聞いてへん？」





「うぇ、特になにも聞いてないですよ」





中「女の子にでもフラれたんとちゃう？重岡くん、ピュアそうやからそういうのですぐ傷つきそうやん」









まあ、確かに意外と気にしいだよね...









桐「でもしげから彼女のこととか聞いたことないねんなー」









その言葉がグサッと心に刺さる。





プライベートと仕事は別にしたいらしいけど、




プライベートでも遊びに行くような仲の桐山さんにも私のことを言ってなかったなんて。




そんなの、ただただ私の存在を隠したいだけじゃん。




大毅にとって、私ってそんなに足手まといだったのかな。









中「照史は重岡くんの彼女事情を心配するより、自分の心配したほうがええんとちゃう？」





桐「余計なお世話や！」

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