大毅くん、好きでした。

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「ただいま〜...って、もうあいつおらんのか...」









いつもやったらおかえりって、ジャケットを持ってくれるんやけどなぁ。





でもそんくらい誰だってできるし。





心の中で対抗して、ジャケットとネクタイ、ズボンをソファに掛けて部屋着に着替えた。





ダイニングのテーブルは、何もなくて、夕食を期待してた俺を嘲笑ってるみたいやった。





冷蔵庫を確認してみると、野菜とかはなくて、目についたのは卵と納豆と冷やご飯。









冷やご飯をレンチンして、納豆かけて、卵割って、醤油をだーってかける。





これやると、あいつにいっつも









『健康健康言ってる割には、塩分多いよね』









って笑われる。





そんで俺が、









『関西人なんやから、当たり前やろ』









って返すのがお決まりな流れだった。





寂しい夕食を食べ終わり、一息つく









「...。」









家に帰ってきた時から、なんとなく違和感があった。






その正体は物の数。





ほんまに少しやけどな。





あいつが大切にしてた置物とか、アクセサリー、メイク用品がごっそり無くなっている。





気になって、アクセサリーを置いている棚を見ると、見事に俺がプレゼントしたものだけが寂しく飾られていた。









「腹たつわ...」









髪をくしゃくしゃと掻いて風呂場に向かった。









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次の日、ソファに掛けといたから変にしわが寄っているスーツを見て、またため息をこぼした。

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