大毅くん、好きでした。

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A、6年も付き合ってたんやで？




そんなことも無かったように、当たり前に嘘をつかれて




胸が苦しくなった。









「付き合ってないんやな、中間さんになんて言われて嘘ついてるん？」





宮「え、え...？」









Aは嘘をつくとき、




必ず前で手を組んで人差し指で手の甲を引っ掻く。



今思ったけど、Aの手の甲真っ赤やな。



きっと、これも俺のせい。



なんで今まで気付けなかったんだろうか。









「A、俺のとこ戻ってきてや...」









Aに近づき、抱きしめる




久しぶりのAの匂いは、知らない匂いも混ざっていた。









.









宮「...や、だ...」





「え？」









Aは俺を突き飛ばした。




Aから離れて、少しよろける。









宮「嫌だ、ねえ、大毅くん。




なんであんなことしといて、今更こんなこと言えるの？」





「...っ」





宮「中間さんといると、空気が美味しいの。




でも、大毅くんと...今の大毅くんと吸う空気は吸えないの...。




もうほっといて、私の自由にさせてよ」









泣きそうな声でそう言って、




涙目で俺をにらみ、




Aは給湯室から出ていった。









「...ごめ、ん...」









誰でも言えるようなたった3文字。





それがAの前だと言えへんねん。

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