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出来上がったお粥を持って部屋に向かう。
『紫耀？おかゆできたけど食べれる？』
紫耀「食べる…」
少し起き上がって、まだ少し辛そうな顔をしてる。
『自分で食べれる？』
紫耀は目をつぶったまま首を横に振る。
…そうですよね。
『わかった』
レンゲですくってよく冷ましてから紫耀の口元まで運ぶ。
紫耀「…おいしい」
『よかったー…。もっと食べる？』
紫耀「うん」
結局紫耀はお粥を全部食べてくれた。
紫耀「ごちそうさまでした」
『いいえ〜』
食べたものを置いてから、買ってきた薬と水を持ってまた紫耀がいる部屋に向かう。
『薬飲んだ？』
紫耀「まだ飲んでない」
『これ買ってきたから飲んで？』
紫耀「えー…」
『長引いたら大変でしょ？文句言わず飲む！』
ちょっと強引だったけど薬を飲ませることができた。
『じゃあ私はあっちで洗い物とかしてくるから何かあったら言ってね』
立ち上がって歩こうと思ったら、服の裾を掴まれた。
自然と私の足が止まる。
『なにー？』
紫耀「…甘えても、いいんだよね？」
『ま、まあ』
紫耀「じゃあもうちょっとここにいて」
『え？』
紫耀「お願い、ここにいて」
紫耀の目から目を離せない。
熱で辛そうな瞳の奥に、少し寂しそうな紫耀がいる気がして、少しでも紫耀の力になれればって思ってしまう自分がいた。
『…うん、わかった。ここにいるよ』
紫耀「ありがとう…」
そう言って、安心したようにゆっくり目をつぶる紫耀。
今私が傍にいないと、どこか遠くへ消えちゃうんじゃないかっていうくらい今の紫耀は儚く、脆く見えた。
紫耀「手…握って」
今の紫耀はずるい。
今何か言われても断れるわけないのに。
まだ熱い紫耀の手を握ると、少し口元が微笑んだように見えた。
紫耀「……ありがとう」
掠れた小さい声でそう言った紫耀の手を少し強く握って、私もベッドに寄りかかると紫耀の手の温かさで、眠りに落ちるのに時間はかからなかった。
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Kishiティアラ - 岸くん希望です♪ (2020年3月16日 12時) (
レス) id: 1314a44ccf (このIDを非表示/違反報告)
キリン(プロフ) - シンデレラガールさん» ありがとうございます！なるべく間を開けないように更新頑張るので、これからもよろしくお願い致します！ (2019年3月27日 2時) (レス) id: ade1832552 (このIDを非表示/違反報告)
シンデレラガール - とっても面白いです！いつも更新楽しみにしてます。これからも応援してます！ (2019年3月24日 17時) (レス) id: 9c89617329 (このIDを非表示/違反報告)
キリン(プロフ) - れくさん» ありがとうございます！嬉しいです(泣) 更新遅いこともありますが、最後までお付き合い頂けると嬉しいです！ (2019年3月22日 21時) (レス) id: ade1832552 (このIDを非表示/違反報告)
ゆったん(プロフ) - れんくん希望です！ (2019年3月20日 21時) (レス) id: f06a2cc6b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キリン | 作成日時：2019年2月11日 14時
