恋の戦士 (ページ11)

今日:12 hit、昨日:18 hit、合計:6,541 hit

大切な人ページ11

あの日からずっと考えていた

セーラー戦士のこと、突然現れた敵のこと

…結局、いくら考えても分からなかった

やっぱりもう一度会って話がしたい、でも敵が現れないときっと会えない

＿＿＿「ロマネスク星を、助けて…」

咄嗟に言ってしまったけれど、きっと困らせてしまった

夜天くんどうしてるかしら…

優しく微笑む、瞳の綺麗な人だった

私にはないものをきっと沢山持っている

夜「あれ、A？」

「夜天くん！？」

夜「驚きすぎ、なにしてるのこんなところで」

頭の中で考えていた本人が目の前に現れたものだから、つい大きな声を出してしまった

「ちょっと散歩に…」

ふーんと言いながら私の隣に腰を下ろす

「今日は星野くんと大気くんと一緒じゃないのね」

夜「星野はアメフト部のスケット、大気は図書室で勉強だってさ」

放課後までそんなことやってらんないよ、なんてブツブツ零している

あまり学業には積極的ではないけれど、成績も良い方だから不思議、スポーツもきっと得意なんだろうな

夜「ていうかなんで学校来ないわけ？」

「ごめんなさい、ちょっと色々…」

あまり嘘はつきたくないけれど、本当のことを話すわけにもいかない

夜「あのさ、聞きたいことあるんだけど」

「なに？」

あー…と言葉を濁す

夜「ごめん、忘れた」

「え、気になるよ」

忘れて忘れて、なんて

「じゃあ私から聞いていい？」

うんと彼は答えた

「どうしてアイドルやめちゃったの？」

スリーライツはとてつもなく人気があったと美奈子ちゃんから聞いた

なのにどうして引退してしまったのか、少しだけ気になっていた

夜「大切な人に会えたからかな」

返ってきた答えは意外なものだった

大切な人…どんな人なんだろう

「そーなんだ」

夜「聞いてきたくせに、全然興味ないじゃん」

「そんなことないわ、素敵ね」

夜「うん、素敵な人だよ」

優しく微笑んだ、やっぱり私この綺麗な瞳が好きなんだ＿＿＿