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19years age~spring ~ ページ19










「入学おめでとう」







この言葉、今日1日で何回聞いたんだろう。




慣れないスーツに背筋が伸びた。
着ているのか着られているのか、分からないな。なんて







「剛典も、もう大学生なのね」





何を今更。とか思ったりもしたけど
目にいっぱい涙を溜めている母さんを前にしたら抱きしめる他なくて






「母さん、俺頑張るから。
ちゃんと大学通って、親孝行するからさ。」






心配しないで。泣かないで。


って、笑いかければ

もっと涙を流して頷いていた。









大学のキャンパスを見渡せば、俺みたいなのがゴロゴロいて

俺が、みんな同じ顔に見えるように

周りもそう見えてんだろうなぁ。
って思ってたんだけど、








「…見てっ、あの人!」



「新入生?…レベル高い。」






さっきからチラチラ聞こえる声と

気付かない方がおかしいような、女の目線。






男子ばっかりの場所で育ってきた俺にとって
そんなの居心地悪くないわけなくて







「…早く出よ」








高校からそのまま上がってきた同級生も少なくない。
早くあいつらの顔見て安心してぇ…


その気持ちだけで、出口を目指した。








なのに、









「あっ、あの…」







グイッと、服の裾を引かれて一瞬よろける。









「はっ、なに。だれ?!」







バランスをどうにか保って周りを見るけど、誰もいない。



3回くらい、首を回した時







「こ、ここ、ここですっ!」






声のした先に目を向ければ、






「え…、」







とっても小さい女の子が、俯いて俺の服を引っ張っていた。








その姿が、どこか懐かしくて









「…す、好きです。一目惚れ、しました。」









___「ふふ、剛典〜?」









大学生になった今でも、







俺を見つめて優しく笑う君は






今でも、しっかり心を掴んで


俺の頭の中から思い出の中から







どうやったって出て行かない。









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yum(プロフ) - うわーー、どうしよう。名前が同じ先輩とくっついて欲しくない……一方的に一途に思い続けるのってすっごく辛いけど、嫌だよーー(泣) ……応援してます! (2017年10月25日 0時) (レス) id: 16305ab699 (このIDを非表示/違反報告)
はる - こんばんわー(≧∇≦)/勿論最後までお付きあいさせていただきます!!(o^_^o) (2016年3月13日 22時) (携帯から) (レス) id: dbdfd40753 (このIDを非表示/違反報告)
ピスタチオ(プロフ) - はるさん» おはようございます!今までで1番長くなる予定の作品なので、最後までお付き合い頂けると嬉しいです。よろしくお願いします^ ^ (2016年3月12日 16時) (レス) id: 3a9972eb81 (このIDを非表示/違反報告)
はる - おはようございます!初めまして!これだけでもキュンキュンです(*´∇`*) (2016年3月11日 9時) (携帯から) (レス) id: dbdfd40753 (このIDを非表示/違反報告)
ピスタチオ(プロフ) - УU☆МЁさん» ふふ、ありがとうございます!更新、頑張ります! (2016年3月8日 0時) (レス) id: 3a9972eb81 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ピスタチオ | 作成日時:2016年2月21日 22時

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