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ページ38

赤side







お母さんに迎えに来てもらって、家に帰ってきた。




翔太は俺の腕の中ですやすやと眠っている。



「涼太、怪我ないの?」


えっ…?




心配してくれてる…?





「翔太くん、怪我してるなら病院に連れていかなきゃでしょ?」




あぁ、翔太のことか。





分かってた。期待した俺が馬鹿だった。





この時から、俺の中で何かが崩れた。








「翔太は怪我してないよ。大丈夫。」





それならいいけどって、病院に行くことも無く、翔太をベットに寝かせた。





その日は、俺も体調が悪くて何度か吐いてしまったものの、




次第によくなって結局誰にも気づいて貰えないまま、翌日を迎えた。




「ふぅ、頭痛いけど、大丈夫か。弁当作って、学校行かなきゃ。」





いつも通りのルーティンで準備をして、翔太を起こす。



「翔太、起きて。」



なかなかぐずって起きない翔太。



「翔太、しんどい?学校お休みする?」


「…りょー…た……今日学校?」


あいにく、俺はどうしても学校に行かなきゃならない用事がある。



「ごめんね。今日はどうしても休めないんだよ。翔太は?どうする?」



翔太は、行くって言うから、準備を手伝ってあげて2人で学校に向かった。



「涼太、今日なんか変。」


大丈夫だよって笑って誤魔化すしかなくて、やっぱり自分の不調に嘘はつけないなと



思い知らされる。



学校に着くと、翔太はまたクラスメイトに囲まれて、




昨日は大丈夫だったか、怪我はないかと心配されている。





そんな光景を見てると、俺の黒い部分の感情が出てしまう。




我慢しなきゃ。



翔太は、俺よりしんどい思いをしてるんだから、



俺は健康体で生まれてきたんだから。







俺より翔太が心配されるのは当たり前なんだから、




あれ、俺ってなんだろう。




少しでも翔太を羨ましいって…そう思った自分も嫌で、




どんどん視界がぼやけて、平衡感覚がなくなって、気づけば、俺は意識を失っていた。








あぁ、あたまがいたい







































「りょうた!!」




誰かが俺の名前を呼んでくれた気がした。



















作者より
人間味のある舘様を書きたかったんですが、
ただの性格の悪い人になってないか心配です。

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愛都(プロフ) - ぽにょさん» うわぁ!今作初めてのコメント嬉しいです!今作はコメントを頂けず、不安でした。あべさくには何度か挑戦しようと書いてはみたんですが、続かず……並行して、短編集を作ろうと計画中なんですが、そちらで書かせていただいてもよろしいでしょうか? (2020年6月20日 9時) (レス) id: 00be13f8e0 (このIDを非表示/違反報告)
ぽにょ(プロフ) - とても毎回更新楽しみにしてました、完結お疲れ様でした!あべふかとかあべさくでも見てみたいなあって気持ちです! (2020年6月17日 23時) (レス) id: 2c3c24b282 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:愛都 | 作成日時:2020年5月15日 18時

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