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青side





プールの授業。



俺にとってそれは、自分は普通じゃない、そう思い知らされるもの。



身体が強くない俺は、ずっとずっとプールの授業は見学で、



みんなが羨ましかった。



この授業だけは涼太と離れるし、


きっとこの気持ちは誰にも分からない。



だから、見学ずるいとか、俺も見学したいな〜って言われる度、



悔しくて、だったら変わってくれと何度も思った。





曇りの日のプールは、プールサイドも寒いから、と涼太が心配して



サボってくれたりしてた。




いつも完璧な涼太が忘れ物したって言うもんだから、先生たちも



見学を咎めなかった。






涼太がいてくれて助けられたこともあった。



当時小学生だった俺は、気温が低いことで、冷えてお腹が痛くなって





動けなくなった俺をおんぶして保健室まで連れていってくれたこともあった。





だけど、同時にたかが見学で涼太に迷惑かけてしまう自分が情けなくて、



泣きそうになった。




いいないいなと言ってくる子に対し、



渡辺くんは入りたくないから入らないわけじゃないんですと先生が怒る。



それが余計に俺は普通じゃないと言っているようで、



俺の心を抉った。






だから、高校に入ってプールが必修であることを知った時は、




軽く絶望したけど、実際はそんなこと無かった。








自由時間になると、クラスメイトが俺に構ってくれるし、




出来ないことも個性だと見てくれて、



足に水をかけてくれたり、俺のできる範囲でプールを楽しませようとしてくれる。




やっぱりこの学校を選んでよかったと涼太に話すと



当たり前でしょと返されてしまったが、その目が赤いのは




見なかったことにしてあげる。









次の日









今日は、曇ってるけど学校は室内プールだし、



プールの授業はあるみたい。






気温も低いし、俺も見学しようかという涼太に、



体調もいいし大丈夫!と押し切り、先生に見学を伝える



何故か夏なのにジャージを持ってきてる涼太の長袖のジャージを着せられた。


あれ、今日は見学は俺だけじゃないんだ。


隣のクラスの子だ。



しかも3人。



人見知りの俺は、プールサイドの端に立っておくことにした。









「ねぇ、なんでジャージ着てんの?




しかも宮舘って、頭の良い奴?」





急に話しかけられ、あたふた。




寒いの苦手だから、貸してくれたと答えると



興味無さそうに去っていった。

・→←憧れとトラウマ



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愛都(プロフ) - ぽにょさん» うわぁ!今作初めてのコメント嬉しいです!今作はコメントを頂けず、不安でした。あべさくには何度か挑戦しようと書いてはみたんですが、続かず……並行して、短編集を作ろうと計画中なんですが、そちらで書かせていただいてもよろしいでしょうか? (2020年6月20日 9時) (レス) id: 00be13f8e0 (このIDを非表示/違反報告)
ぽにょ(プロフ) - とても毎回更新楽しみにしてました、完結お疲れ様でした!あべふかとかあべさくでも見てみたいなあって気持ちです! (2020年6月17日 23時) (レス) id: 2c3c24b282 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:愛都 | 作成日時:2020年5月15日 18時

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