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ページ19

青side









ドンッ




へっ……




急に腕を掴まれたかと思えば、気づけば個室の中に





出なきゃ。





扉を押しても引いても開かない。なんで?




「いや、だして!おねがい。どうして…」




バシャン



「ひゃあ」



水……なんで……つめたい




怖いよ。誰がこんなこと……




たすけて、たすけてよ。涼太…




「ねぇ何してるの?」




うそ……涼太…



涼太の怒鳴る声が聞こえて、



今まで1回たりとも、涼太が怒鳴ったことはなかったのに…




びっくりした俺は、手で耳を塞いで完全にパニック。




気づけば涼太が隣にいて、


気づけば個室の扉が蹴り飛ばされてて、


気づけば教室に戻ってきてて、



気づけば涙が止まらない。







「翔太、とりあえず着替えよ?」




自分のジャージは、体育できてしまって、


涼太も俺が潔癖症なのを分かって、



体育の時に着なかった涼太のジャージを渡してくれた。



男子校だし、教室で着替えても平気だから、



教室の隅でジャージに着替える。




「怖かったな。」



涼太の大きな手が頭の上に乗って、いつも通りの暖かさに安心する。




クラスメイトも、大丈夫?と心配してくれた。






まだ囲まれることは怖くて、近寄ってくるクラスメイトに



圧迫感を感じ、息が苦しくなる。




「翔太、よく頑張ったね。そばにいてあげなくてごめんね」





涼太に、背中をさすられ、あぁ、俺頑張ったんだ。と実感した。





貧弱でビビりでいつも肝心な時にダメな俺が、



頑張った。自画自賛できるくらい頑張った。




「涼太…こわかった。」



思わず涼太に縋れば、たくましくも暖かい腕で、抱きしめられ





ふわっと抱き上げられる。




びっくりして涼太にしがみついた。



「ごめんね、1人にしてごめん。」



涼太の顔は抱きしめられてて見えないけど、



耳元で聴こえる声は、泣いてるように聞こえて。





怖いのは俺だけじゃない。




俺を心配してくれる人みんな怖かったんだ。




それだけ俺は愛されてるって自惚れてもいいのかな。

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愛都(プロフ) - ぽにょさん» うわぁ!今作初めてのコメント嬉しいです!今作はコメントを頂けず、不安でした。あべさくには何度か挑戦しようと書いてはみたんですが、続かず……並行して、短編集を作ろうと計画中なんですが、そちらで書かせていただいてもよろしいでしょうか? (2020年6月20日 9時) (レス) id: 00be13f8e0 (このIDを非表示/違反報告)
ぽにょ(プロフ) - とても毎回更新楽しみにしてました、完結お疲れ様でした!あべふかとかあべさくでも見てみたいなあって気持ちです! (2020年6月17日 23時) (レス) id: 2c3c24b282 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:愛都 | 作成日時:2020年5月15日 18時

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