恋は祓うな。

其の三十八 ページ41

輝「Aは平気？」


あ「え？うん、、、頭が？」


奈「Aの頭はもとから大丈夫じゃない」


輝「変わりないね」



酷き良き理解者であった。
＿＿＿＿

たまたま校内で会った輝に駆け寄り今の状況を伝えると、一瞬、いつもの怪異を軽蔑する目をしていた。


やっぱ怪異か。
でも、なんの怪異だろ？


その時、ガッシャーーーーン！と大きな音が聞こえた。



あ「なんの音！！？また老朽化！？」


奈「なんか割れたっていうか、落ちたっていうか、」


輝「大ホールの方だね。、、、近づかないほうがいい」


あ「？輝が言うならそっかぁ〜」



頭の後ろで腕を組み、ぽけーっと返事をして3人で歩く。
しばらく歩くと、階段の下あたりに人の影がたくさんあった



あ「、ええええええ！！？」



そこには、おじいちゃんとおばあちゃんがたくさんいた。


なんだこれ、、、老朽化と老人化が一気に行われている。。。こりゃ千年に一度とないよ！！



奈「なんか、物の時間が一気に進んだ感じ？」


あ「あれ、山吹くんが段々おじいちゃんに！！」


輝「、、、なるほどね」



私と奈那の後ろにいた輝が何かを理解したみたいだった。
分かったのかな、原因？


もう一度前を見ると、少し先に寧々と光がいた。



あ「寧々と光、さっきから何してるの？」


輝「さあね？、、、っ、A危な、っ！！」



へ？と思ったときにはもう遅くて。



あ「なんじゃこれぇ？」



私の腰は曲がり、膝と腰に少しの痛み。白髪と視力の悪さ。
、、、、あれ。もしかしなくても？



奈「、、、想像通りのおばあちゃん。」


輝「右に同じ。」


あ「どういうことかい？」



元気さは変わらないものの、見た目は変わっていた。



奈「おばあちゃんになっても、あんたは元気なわけか」


輝「まあ、しょぼくれてるAは想像つかないよね？」


あ「私もまだまだ元気さ！」



そう言うけれど、さっきより腰が痛くて曲げてなきゃ辛い。


とりあえず、どこか違う場所に行こうとすると、背中と足に輝の手がまわり、そのまま持ち上げられる。


最近、なんか多くないかねこれ？



あ「自分で歩けるわい！」


輝「やかましいおばあちゃん」


奈「おばあちゃんお小遣い〜」


あ「孫は手かかるもんねぇ、」



そのまま人気のない方まで運んでくれた。

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