なぁ、7. ページ7
必死に轟の姿だけを追いかけ続けた体育祭
結果、轟は2位だった
まぁ俺にとって順位なんてどうだっていい話
｢はぁ…｣
｢どうした｣
｢いや…ちょっと考え事｣
轟アイツ…格好良くなり過ぎじゃないか？
数ヶ月見ていなかっただけで、あんなにも人って格好良くなれるものなのか？
筋肉の付き方だって全然違うし…その前に初めて轟が個性を使う所見た
あぁ、今日は俺の命日か。そうなのか…
｢…Aお前保健室行ってこい｣
｢んへ？｣
意識がはっきりした頃には、俺はリカバリーガールが居る部屋の前まで来ていた
心操の奴め、俺は至って健康だ
来た道を戻ろうと身体を右へと回転させ足を1歩前へ出す
そのタイミングと同じ時に被さった声
えっとなんだっけ…心操とやった奴…
｢えっと、会うの2回目だね…｣
｢あぁ、そうだね。ヒーロー科の緑谷くんだっけ？｣
｢えっ？あ、うん！そう！｣
｢見てたよお疲れさま、身体…大丈夫、なの？｣
｢あぁ…うん！全然大丈夫だよ｣
｢……｣
｢？えっと？｣
｢嘘だね｣
｢え？｣
｢本当は痛くて痛くて仕方が無いって思ってるでしょ｣
｢…あの｣
｢あ…ご、ごめん。俺戻るわ、お大事に｣
｢あっ…｣
思わず、覗いてしまった
こっちが気を使ってしまう程に分かる痩せ我慢
あんなに指が変形して、その変形した指を酷使して…
糞餓鬼でも分かるよそんなの
自分でも何故かは分からないけれど、イライラした
ヒーローの鏡を見ているみたいで、俺を、俺自身を笑われている様で
凄く、怖くなった
早くこの場から去ろう、そう思い足を速め1歩を大きく歩く
下を向いて手のひらで口元を覆いながら
それがいけなかった
｢っ！す、すみませ…あ｣
｢…、お前｣
｢えっと｣
｢雄英だったのか、普通科か？｣
｢あ、うんそう、轟お疲れ、じゃ｣
｢あっ…｣
心の準備だって、顔の準備だって、話す準備だって
なんにも、整って無いのに
どうしてこんな酷い自分の時にお前と出会ってしまうんだ
恥ずかしかった
少しだけどぶつかってしまった
中学の時より声、低くなってた
俺よりも筋肉質で腕も太かった
背丈は
俺と、同じ位だった
早まる鼓動、熱い頬、管理の出来ない表情筋
恥ずかしくて、目なんて合わせられなかったけれど
それでも、今まで会えなかった時間が全て報われたようだった
[なんで俺に言わねぇんだよ…]
俺の事、聞きたかった？
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ゆー - とても面白かったです！切ない系が好きなのでバットエンドのほうが好きでした！！！！！ (2021年12月11日 8時) (
レス) @page23 id: 84f1ca0e7a (このIDを非表示/違反報告)
塩味(プロフ) - 太陽さん» わざわざコメントでご質問頂き、ありがとうございます。 轟くんは結婚しており、子供も授かっております。 最終的に2人が結ばれたのは、番外編としての結末です。 太陽様の理解力ではなく、作者の才が無いのが問題です。御足労頂き、大変申し訳ありませんでした。 (2018年12月11日 7時) (レス) id: d356dd4e6c (このIDを非表示/違反報告)
太陽(プロフ) - こんにちわ！読ませて頂いたのですが16話ってどうゆうことですか？轟君奥さんと子供が居るんないんですか？w間違いだったらすみません！最終的に夢主くんと繋がったからちょっとよく分からない…ごめんなさい！私の理系力がないんですけど…教えて欲しいですw (2018年12月11日 0時) (レス) id: caba446097 (このIDを非表示/違反報告)
塩味(プロフ) - みみさん» コメントありがとうございます。 水分補給をしてから是非また見に来て下さい。そして水分補給を。 嬉しいお言葉、ありがとうございました。 (2018年6月11日 19時) (レス) id: d356dd4e6c (このIDを非表示/違反報告)
みみ - がち泣きしました笑 いいお話でした ありがとうございました！ (2018年6月10日 14時) (レス) id: e9261cfd17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：塩味 | 作成日時：2017年9月18日 22時
