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TH「ああ言うの着たりしないの？」
ああ言うの、っての指差す方向見たら、かわいい女の子たちが眩しいビキニで肌色多めにキャッキャしてる。
『それをする人種と、しない人種っているじゃん』
TH「アハーン、しない人種なのか」
『あーいう形の衣服は毎日服の下に着てるから、あえて外着にする必要あるかなって』
TH「…オー…服の下に…」
ありのまま思ったこと言ったら失言だったみたいで、キム・テヒョンが私の首から下を見つめてくるから思わず胸を守るように腕をクロスしてしまったじゃん。
『痴漢？』
TH「え？何も触ってないし脱がしてないし、そもそも透け感ゼロじゃん、その分厚い綿シャツ何なの？」
『逆ギレ怖い』
ぷんって顔してそっぽ向くから思わず笑ってしまって、そしたら私が笑ったのが嬉しかったのか、ちょっと眩しいくらいの笑顔を返された。
『…キム・テヒョンってなんかイメージと全然違う』
ぽろっと言ったら、キム・テヒョンは逸してた顔くるっとこっち向けて、わざとらしいくらいの驚いた顔作って、
TH「えっ、初めて名前呼ばれたと思ったらフルネームとか固すぎない？テヒョンで良いよ。テヒョンアでも良いし、ひとつ上だからオッパでも良いよ」
一息で言いながら、後半は少し距離取ってた私に密着するくらい近付いて肩抱いてきた。
『距離のつめ方おかしくない？』
TH「ハイ、テヒョンア」
私の呆れはガン無視で、肩抱いてない方の手を私に「どうぞ」って感じで差し出して、至近距離だけど真顔の、下心なんかミリもありませんって顔。
…占いの館で会ったキム・テヒョンはミステリアスで冷酷そうな、そういう予言を与える神様だって言われたら納得しそうなくらいの雰囲気があった。
でも今目の前の人は、
どちらか言うと犬…
犬でも飼いならされてて人間が好きでしょうがない方の、
大型犬にしか見えない。
思わず、その差し出されてる手を下からすくうように私の手の平に乗せてお手の形にしてみたら、思いの外しっくりした。
触れてる熱も嫌な感じしないし、両方の眉毛がくいって上に上がった後、大きな目が無くなりそうなくらいの全開の笑顔で、
TH「わん？」
って鳴くから、ぷっと吹き出して笑ってしまった。
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作者名：Fune55
| 作成日時：2023年10月9日 18時
