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私はモテ期時代に培った、勝手にキスだのアレコレされることにはちょっと慣れっこだったから、キス下手かってもいながら濡れたほっぺたハンドタオルで拭いて見せた。
『ねえ、そうじゃなくて…呪いとかなんとか、そういうのの話聞きたくて来たんだけど、私』
やたらテンション高いキム・テヒョンに、あえて低い声で訴えるけど…キム・テヒョンはなぜだかすごく驚いた顔してる。
TH「ええ？何言ってんの？デートがメインだよ。重たい話は暗くなってムーディな時にしようよ…Aが泣いたりしたら、慰められる場所が望ましいね」
あけすけ過ぎる下心がすごい。
『私は暗くなった後まで、あなたと一緒に過ごす予定なんか無いけど』
って言いながら呆れた白い目でじとっと、キム・テヒョンを塗って忘れてた足に日焼け止めをつけて、ぬりぬりしてたら、がしっと手が。
『きゃっ、わっ、ちょっ』
足首持たれてひっくり返りかけて、後ろに両手着いたら、キム・テヒョンが
TH「お返しに俺が塗るよ。足白っ。焼けたら痛そうだから、念入りに…」
ぬるっと足首からふくらはぎの後ろに手が滑って、不覚にもぞくっとした。
『いい！自分でできる…！！』
足を取り返そうと曲げるけど、階段にのけぞる感じになっちゃってうまく力が入らない。
TH「待って待って。大人しく塗らせた方が良いよ。Aの足の開き方、なんかえっちな感じになってる」
大きく股開かせてるのはどこのどいつだって。
『だったら手を離して！』
TH「えっ…嫌だ…塗るって言ったじゃん」
『いや、許可なく人の体に触るの、痴漢っていうんですよ…？』
TH「デートでも？」
『私これがデートだって思ってないから…』
だから早く足返せって睨んだら、うーって感じで唇尖らせて不満そうに首をかしげた。
TH「手強い」
手強いじゃないわ。
いらっとしてキム・テヒョンの頭の上に踵を落としたら「ぐわぁっ」つって舌噛んだみたいで悶絶してるけど、私はむしろこっち構えなくなってよかったなあって、日焼け止めを足に塗り終えることができた。
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作者名：Fune55
| 作成日時：2023年10月9日 18時
