人生最初で最後のモテ期-3-【ALL】 (ページ12)

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YG「お前の予想通りで、よかったじゃん」

『…ですよね。わかってます』

YG「さんざ覚悟してたくせに、やっぱちょっとは落ち込むもんなの？まあでも、お前顔はかわいいよ？良く見たら」

『良く見ないとかわいくない顔は、見慣れたせいで好感度が上がっただけ説ありませんか？』

YG「お前ほんと、いい加減慣れてきたけどまじひねくれてんな」

感心したような声で言うけど、大きなお世話です。

仕事が終わってロッカーから出る時に、他のスタッフの子が「マネージャーが事務所に来てって」って言うから顔を出したら、わさっと花束に顔突っ込まされた。

NJ「あ、ごめんちょっと位置間違えた」

背が高くて雑な人って花束差し出すのも苦手なの？

数本混じってたチクチクする花に顔のあちこち突かれて痒くてポリポリ掻きながら、呆れた顔で見上げたら、困った顔で私を見下ろして

NJ「モテ期が終わったお祝い？祝って良いのかわかんないけど、まあ気持ち的な？何かモノでも良かったんだけど、趣味じゃないものもらったら後で扱い困るだろうと思って。花にしたよ。花粉症とかじゃないよね？」

『プレゼントが色々下手なの面白すぎません？』

つい苦笑しつつ、ブーケと言うには大きすぎる花束を受け取って、色とりどりの花が趣味良く散らばったのを眺めて、ほほ緩ませて。

『私のこと、まだ好きですか？』

顔上げて聞いたら、ナムジュンさんは困った顔して、

NJ「好きだったよ」

って言ってくれた。

うん。

今朝のユンギさんで十分だったんだけど、ナムジュンさんもこれなら、他の人達のことも十分わかった気がする。

あー、なんでこんなに凹むんだろう。

なんか、大事なものを失ったような、ひどい喪失感。

『私、明日からメイド戻っていいですか？』

聞いたら、

NJ「いいよ。シフト出しておいて」

ってあっさり承諾してくれて。

他の男といるのが嫌だって言ってた人は、

もうほんとにいないんだなって、

胸が痛いくらいに深く、理解した。