わたしは貴方のファンなので 2【江口拓也】

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江口side





日曜…デート…Aちゃんと…






頭の中をぐるぐると回るその言葉




知らず知らずのうちに顔がにやける







正直、半分くらいは断られるかなって気持ちで誘った




Aちゃんは基本線引きがしっかりしている子だから




だから、行きたいですと言われたとき嬉しくて飛び跳ねそうになった







Aちゃんも楽しんでほしいな…







電話をして、映画を見に行くことが決まった





たまたま見たいと思っていた映画が同じで、見に行こっか！となったのだ



好みが一緒ってだけでもう嬉しい







映画の後は何しようかな、なんて考えていたらいつの間にか寝落ちしていた










そして、いよいよ日曜日





江口「変じゃないよな？」




散々考えた服を着て鏡の前に立つ





白いパンツに紺のジャケット

シンプルなトートバッグ

気持ち程度の変装で帽子をかぶる




うん、シンプルデート服
絶対に変とは思われないだろう





時計を見るとそろそろ待ち合わせの30分前





待ち合わせ場所は歩いて10分くらいでつくからそろそろ出たらいい感じかな





忘れ物がないか確認して家を出る









江口「えっと……ってあれ、Aちゃん？」





日曜で人が多いはずなのに、Aちゃんの姿だけが光っているように自然と目に入る







ここは普通俺が先に来てて、今来たとこだよって言うべきだったのに！






もう少し早くこればよかったなんて思いながら歩みを早めて近寄る







江口「ごめん！待たせた？」




俺の問いかけに、今来たばっかりですと答えるAちゃん








…役割絶対逆じゃん





ちょっと凹んでいると、Aちゃんの目線が下がっていることに気が付いた






どうしたんだろ？






江口「ん？どした？」





返ってきた返事は想像もしてなかったもので





永瀬「いえ、あの…かっこいいなって…」




江口「えっっ」







…まさか直接褒められるとは


やばい、めっちゃ嬉しい






にやけそうになる顔を抑えて、Aちゃんもかわいいよなんて言うと顔を真っ赤にして恥ずかしがる






江口「(ほんとにかわいい)」




もう既に満足だな





そんな事を思いながら、まだまだ時間がある今日を全力で楽しもうと決めた

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