４（fukura）俺らなり ページ4
「どこか行きたいところとかある？」
「ないですね、ふくらさんのお家でいい。」
「そう？」
「うん。タイピングしてるところ見るの好きなの。」
「独特だね」
「よく言われる」
俺の彼女は、変わってる。
付き合って一年は経つのにまだ俺の事を“ ふくらさん ”と呼ぶし、この子俺の彼女なんだなぁって実感することがすくない。
例えば、俺が女の子と絡んでたりしても何も言ってこないし、休日に遊園地に行きたいっていう我儘もない。
まぁ、若干、心配になる時はある。
俺の事ほんとに好きなのかなって、でもそういうのは俺も聞いたりしない。
なんか、ほら、そういうのってあるじゃない。
いい塩梅でやってるわけです。
「ふくらさんってほんとにタイピングはやい。」
「まぁ、経験ですよ」
「カッコイイ！」
「タイピングはやくて？」
「うん。」
3週間ぶりくらいに食にありつけた人くらい幸せそうな顔をして頷くから、そっか、と納得する。
何があったか分からないが、この日は聞きたくなってしまった。
「ななかはさ、なんで俺の事ふくらさんってよぶの？」
「えー、やだ？」
「ヤダとかないけど、普通に疑問よ。」
「…うーん、ふくらさんはふくらさんなの」
「…わかんない」
「いーの、私だけ分かるの。」
「まぁ、夜はちゃんと名前で呼んでくれるからいいんだけどね。」
ちょっと冗談のつもりでからかっただけなのに一気に顔が赤くなる彼女を心から愛しいと思った。
俺が笑うと彼女は少しだけ怒って、恥ずかしいから！と笑った。
喜怒哀楽が忙しい人である。
「じゃあさ、他のカップルみたいに遊園地とか行きたいって思わないの？」
「思うよ」
「お」
想定外の答えに驚いた。
「でも、遊園地よりもこうやってふくらさんのお家にいる方が好きだよ。」
「それはまたどうして？」
「だって、すぐこうやって手も繋げる」
「俺、外でも手繋げるよ？」
「…んー、じゃあこうやってちゅーできる！」
俺の右手は彼女の左手に絡まったまま突然彼女から口付けをされて、驚いて彼女を床に押し倒してしまった。
「…ごめ、」
「う、うん」
「お昼からそういう積極的なの久しぶりね、」
体勢を戻しながら言うと、彼女はちょっと寂しそうな顔をしていたので、少しだけ大人のキスをしてやった。
まぁこういうのがこれからも俺らなりの幸せであるんだなと思った一日。
５（yamamoto）心配性→←３ （mizukami）君の恋人になったら
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琥珀(プロフ) - 楽しく読ませていただいています！リクで、川上さんが熱で寝込んでいる夢主を看病してあげる話読みたいです！いつも通りクールで落ち着いてる感じだけどどうしても溢れ出る優しさというか、笑 ぜひお願いします！ (2018年12月4日 0時) (
レス) id: c9412ebd5c (このIDを非表示/違反報告)
白黒(プロフ) - Soaさん» 書いていただきありがとうございます。何度も読んだのですが最高以外の言葉が見つかりませんでした……！！本当にありがとうございます！！ (2018年12月3日 18時) (レス) id: b3eb1b48b3 (このIDを非表示/違反報告)
Soa(プロフ) - 白黒さん» 恐縮です…とっても嬉しいです！！ありがとうございますorzリクエストありがとうございます、書かせていただきました…気に入っていただけたら嬉しいです！これからも是非よろしくお願いします(｀・∀・´) (2018年12月2日 22時) (レス) id: abf13aa583 (このIDを非表示/違反報告)
Soa(プロフ) - 井上咲さん» ありがとうございます！嬉しいです〜(ノ_＜)リクエストありがとうございます！頑張ります！ (2018年12月2日 22時) (レス) id: abf13aa583 (このIDを非表示/違反報告)
Soa(プロフ) - おれを@コメ専用さん» 一番なんて言ってもらえて本当に嬉しいです( ；∀；)リクエストありがとうございます！頑張りますね！これからも是非ご贔屓に(^^)v (2018年12月2日 22時) (レス) id: abf13aa583 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Soa | 作成日時：2018年11月25日 8時
